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 昨日のCPIはほぼ予想通りで、今後の金利見通しに変化を与えなかった。ドル円は下攻めもしたが、139円ちょうどは割れることはなく、最終的には140円台に乗せて終わった。ドル円が強かったのは金利動向によるものというよりも、米国株がAIブームに乗って堅調さを維持したからのリスクテークのせいであろう。ユーロドルを見ると、それほども目立ってドル高には進んでいないからである。

 さて今晩はFOMCである。連続してあげてきた利上げも今回は停止することが見込まれている。しかし７月にはまた利上げをするということなので、その辺の整合性をどのように声明文の中で表現するのかが注目となる。

 もし今回は市場の見立て通りに見送って、次回に再利上げになると、それ相応の理由が求められるからだ。今回に利上げしてハッキリと打ち止めだと宣言した方が自然にかなっているからである。

 次に注目となるのが、年内に利下げがあるのかどうかである。４月までは年内利下げを100ベーシスほども織り込んでいたが。現状では25ベーシスだけだ。だいぶ現実の景気状況に近づいてきたというわけだが、まだ利下げがあり得るとしている。リセッションと判明するためには６か月を要するのだから、何か戦争など突発事項でも起こらないと利下げを正当化することはできないからだ。

 すでに市場織り込みが90％以上の確率で今回は利上げ見送りとなっているので、やはりその通りになるだろう。サプライズなしである。パウエル議長が7月の利上げに向けて含みを持たせた発言でもしてくれるならば、ちょっとは面白い動きもみられるかもしれないが、今のところ、それも期待できそうもない。

日本時間 15時10分

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