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 雇用統計の結果でインフレのほうは収まりそうだということで、金融引き締めの早期の停止が見込まれた。それでドル相場も軟化し、ドル円は141円台のミドルまで差し込んだのだが、利下げはあるのかというとかなり懐疑的な見方もあり、やはりドルの底値は浅かった。やはり為替を気にしてないように見える日銀の態度というのもあり、東京時間の午後にはドル円は142円台まで復活し、売り手の意欲は完全に後退したようだ。

 ドル金利も特に低下傾向を見せていない。しかしながら個別の材料もあって米国株は堅調に推移。先週の下げのおよそ半分を取り返した。こうなると木曜日のCPIまで動きづらくなったと言えよう。

 年初に見込んでいた今年の景気腰折れ、つまりリセション入りは先月末に出た４-6月期のGDPが大きくプラスに出たことによって消滅した。7-9月期が仮にマイナス成長だったとしても、すでに年兄のリセッションを確認することはできないからだ。

 10-12月期のGDPデータは来年になってから出るのだ。そして短期金利の先物市場では年初には75ベーシスポイント以上の年内利下げを織り込んでいたのに、今となってはほぼゼロである。FEDも口先だけにおいては、もう一発の利上げが必要だとも言っている。

 そうした環境を鑑みると、ドル相場は崩れにくいものと思われる。ドル円は着実に下値を切り上げてきており、145円台突破も時間の問題であろう。また今晩からの発行額が増えている米国債の入札結果もドル相場にはキーファクターになる。

日本時間 15時15分

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