151.91円が今年の高値になりそう
週半ばからは反発していますが、150円がつかなければ、まだ売り方向でいいのかなと見ています。
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(出所:TradingView)
米ドル/円はもうトップアウトですか?
11月の月足は陰線ですし、週足チャートをテクニカル的に見れば売りです。
来年(2024年)には155円といった水準もあるかもしれませんが、今年(2023年)の高値は151.91円になるのではないでしょうか。152円にはノックアウト・オプションもあるようですし、非常に重要なポイントです。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
来年の米ドル/円予想は、今年の予想とまったく同じ!?
そろそろ来年の予想も出てくる時期ですね。
今のところ、1米ドル=155円という声もあれば、下の予想もありますが、徐々に下目線が増えている印象です。
その論拠は「米国が利下げに転じる一方、日本の金利は上昇する、そのため米ドル/円は下だろう」というものですが、これは昨年末に聞いた意見とまったく同じです。
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ところが、今年の米ドル/円は上昇でしたね。
米金利が思ったほど下がらなかったため、今年はキャリートレード相場となりました。低金利な通貨=円を売っていれば儲かったという相場です。
ただ、以前のキャリートレード相場と違うのは、買われたのがオセアニア通貨ではなく、米ドルや欧州通貨だったこと。オセアニア通貨は中国の影響もあったのか、他通貨ほどは上がりませんでした。
来年は米金利のトップアウトは本物なのか、米金利がどのくらいのペースで下がっていくか、といったあたりがテーマとなりそうですね。
今週、11月30日(木)にはインフレ指標であるPCEデフレータが発表されます。
米金利の低下スピードが思ったよりも遅いとなると、ゴルディロックス(適温相場)となり、米ドル/円は下がりにくく、結果、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)が上がることにもなります。
12月入りへ。2024年相場を先取りして動くか
今週(11月27日~)は月末週ですね。
11月末が決算のヘッジファンドも多いため、月末までは流動性が低下するかもしれません。
金曜日からは12月に入ります。クリスマス休暇を取る人も出てきますか?
12月は例年、第1週と第2週は来年の予想を先取りする方向で動きやすく、第3週あたりからは休暇に入る人が増えて、ボラティリティが低下するというのがパターン。
その意味では、12月相場となる金曜日以降に注目ですね。
今年はキャリートレード相場だったということですが、キャリートレード相場では株も上がりやすくなりますね。
日経平均はここから上がっていくようだと、33年ぶりの高値水準を更新していくことになります。
ただ、日本株、米国株とも11月の月足は棒上げの陽線となっているだけに、すんなり上がるかどうかは微妙かもしれません。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
日経平均は上がり方が急だったので、買えていない人も多そうです。どこかで買わないといけないと思っている人は多いでしょうね。
アフリカの反乱で11月30日に延期されたOPECプラス。サウジアラビアが「逆ギレ増産」すれば、原油は大暴落へ
注目したいのが原油です。週末に予定されていたOPECプラス(※)会合は11月30日(木)に延期されました。
ナイジェリアなどが増産を主張し、減産を維持したいサウジアラビアなどとの足並みがそろわないためです。
(※編集部注:「OPECプラス」とは、OPEC(石油輸出国機構)にOPEC非加盟の主要産油国を加えた枠組みのこと)
WTI原油も下落基調ですね。
もしもサウジアラビアが「逆ギレ増産」したら大暴落です。2020年にサウジアラビアが増産したとき、WTI原油は25%暴落しました。
その意味でも11月30日(木)のOPECプラスは大注目ですね。
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(出所:TradingView)
今週の戦略ですが、米ドル/円の戻り売り継続でいいと思います。150円台に戻らない限りは下落基調が続くと見ています。
(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
(※編集部よりお知らせ:12月4日(月)の次回は休載します)
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