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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

米ドル/円は143~148円程度のレンジで押し目買い! フ
ラッシュクラッシュ的に141.60円まで急落し、止まるべ
きところで止まった。26週移動平均線超えで先週の否定に

2023年12月11日(月)15:46公開 (2023年12月11日(月)15:46更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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止まるべきところで止まったチャレンジング・ショック

先週木曜日(12月6日)日銀の植田総裁が「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と話したことで、米ドル/円が急落しました。

前日(12月5日)には氷見野副総裁が 「出口を良い結果につなげることは十分可能だろう」とも話していました。合わせ技での急落だったのかもしれませんね。

ただ、12月7日(木)の急落はやり過ぎだったように感じます。アルゴも反応したのか、フラッシュクラッシュ的に141.60円まで急落しました。

今年(2023年)の上昇幅に対する38.2%戻しや200日移動平均線が142.50円付近にありましたから、止まるべきところで止まったと言えそうですね。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

「26週移動平均線」が分岐点になる

今回は26週移動平均線も注目されていたようです。普段は使わない線ですが、たしかに12月7日(木)も26週線を割りこんでからドーンと落ちていきました。


逆にいえば、26週移動平均線を超えてくるようだと、先週の円高が否定される。今の26週線は146.30円あたりです。


高値151.91円から10円以上落ちたことで、ポジションがひととおり整理され、ここからは下がりにくくなるのではないでしょうか。

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米ドル/円は146円台の26週移動平均線に注目! 明確に割り込めば、下落がさらに加速する可能性も! 市場はECBの連続利下げを想定、ユーロ/円の続落にも警戒(12月7日、西原宏一)

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足チャート

(出所:TradingView

先週末のIMM(国際通貨先物市場)ポジションは10万5000枚ほどの円売りです。


火曜日(12月5日)時点のデータですから急落は反映されていませんが、ある程度は整理されたでしょうね。ここからはどう見ますか?

IMMのポジション状況(米ドル/円)
IMMのポジション状況(米ドル/円)

(詳しくはこちら → IMM通貨先物ポジション/経済指標・政策金利

143円から148円程度のレンジではないでしょうか。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

FOMCは政策金利見通しに注目

市場は来年(2024年)4、5回の米利下げを織り込んでいますが、9月時点でのFOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーの政策金利見通し(SEP)は2回。


市場は前のめりですが、12月13日(水)のFOMCで発表される政策金利見通しがタカ派的だと米金利上昇、米ドル高となる可能性もありそうです。

十分にあるでしょうね。

ただ、市場の期待よりも政策金利見通しがタカ派的になるのは、ある程度織り込まれているでしょうから、発表とともに米ドルがセル・ザ・ファクトとなる可能性もあります。


もしFOMCまでに146円、147円くらいまで戻っていたら、売り場となるかもしれませんね。

12月14日(木)にはECB(欧州中央銀行)理事会もありますが、今回は据え置き。


現在の政策金利は4%ですが、来年2.5%程度までの利下げが見込まれています。

12月下旬はユーロ上昇の季節性(シーズナリティ)があります。


今週(12月11日~)はイベントが多く、12月12日(火)に米CPI(消費者物価指数)、12月13日(水)がFOMCと米PPI(卸売物価指数)、12月14日(木)にスイス中銀、英中銀、ECBの会合、米小売売上高、12月15日(金)に欧米のPMI(購買担当者景気指数)と続きます。


今年も季節性どおりにユーロが上がるなら、これらのイベントをきっかけにしてユーロが買われる場面があるかもしれませんね。

安倍派の裏金疑惑と日銀の正常化

来週(12月18日~)、12月19日(火)は日銀会合(日銀金融政策決定会合)ですね。

今年は7月、10月とYCC(イールドカーブコントロール)を2回修正して、着々と正常化へと進んでいますし、足もとで噴出している裏金疑惑によって、安倍派の勢力が低下すれば、日銀が動きやすくなるとの見方も出ています。


今回、日銀が動かないとしても「では1月か!?」となりますし、3月、4月と期待が続いていくので、米ドル/円がそこまで大きく買われる可能性は考えにくいですね。

「152円でダブルトップ」との声が増えていますが、日米金利差はまだ広く、米ドル/円のロングだと「時間を味方につけられる」というメリットは残っています。


先週のようにスパッと落ちるときはショートしやすいですが、そうでないとスワップの支払いが苦しくなる。じわじわと買われる可能性もまだ考えておきたいですね。

【※関連記事はこちら!】
米ドル/円は、2022年の高値と先日の高値でダブルトップを形成。クロス円の上値が重く、もう一段の調整に警戒も、2024年の円安相場に向けた押し目形成に期待!(11月22日、西原宏一)

今週の戦略はどう考えますか?

先週のフラッシュクラッシュで、いったんの安値は見たと思います。


このまま150円へと戻るとは思いませんが、143円から148円程度のレンジを見込んで、押し目を買っていくのがいいのではないでしょうか。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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