4万円台乗せの日経平均は今週、メジャーSQ。GPIFから年度末のリバランス売りも出そう
株式市場では今日(3月4日)、日経平均がついに4万円に乗せました。1日の上昇も急でしたし、新NISAの影響が出ているのかもしれませんね。
為替市場にも新NISAのフローが入るのでしょうか?
(出所:TradingView)
入るとすれば、25時のロンドンフィキシングではないかと想定しています。
今週(3月4日~)は先物・オプションのメジャーSQ(特別清算指数)。これまではマイナーSQのほうが操作しやすいためかよく動いていますが、今回は4万円台ということもあり、買い上げる動きが出るかもしれません。
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一方で、これだけ日経平均が上がると、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などからリバランスで利益確定売りする動きも出てきます。
年度末でもあり、出るでしょうね。月末にドーンと出るのではなく少しずつ売ってくるでしょう。
ただ、史上最高値を超え4万円も超えて、売買代金も5兆円台となると、新たに日本株へ目を向ける海外勢も出てきます。
調整が入っても、終値ベースでの史上最高値だった3万8915円を大きく割り込むイメージはありません。
政策金利据え置きのニュージーランド、3月7日にはECB理事会
為替市場では先週(2月26日~)、ニュージーランドの政策金利が据え置きとなりました。
ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)は今回と4月、2回連続の利上げを予想していましたが、声明文を読むと利上げ自体もうなさそうな雰囲気です。
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利上げを予想していたのはANZくらいでしたから、大して期待されていないと思っていましたが、想定より期待が大きかったのか、ニュージーランドドルの下げ幅も大きくなりました。
ただ、来年(2025年)まで利下げしないとも言っているため、年内は高金利が維持されることになります。そうであれば、ここまで売られる必要もないでしょう。
(出所:TradingView)
今週、3月7日(木)にはECB(欧州中央銀行)理事会も開催されますね。政策金利は据え置きでほぼ決まりです。
6月の利下げ開始がコンセンサスですが、4回だった織り込み回数は3回へと低下してきました。想定よりもインフレが沈静化していないのでしょう。
ユーロ/米ドルは去年(2023年)からレンジが続いており、そのために為替市場全体のボラティリティが低下しているのでしょうが、ユーロ/円はあまり下がらず、むしろ去年のスイスフラン/円のように上がっていくのかもしれません。
(出所:TradingView)
パウエルFRB議長の議会証言は質疑応答に注目
今週は3月5日(火)にスーパーチューズデーもありますが、その前にトランプさんの出馬資格の有無に対して、最高裁が判決をくだす見通しです。
十中八九、出馬資格は認められるでしょうし、スーパーチューズデーもトランプさんでほぼ決まりです。
ただ、為替市場への影響は特になさそうです。
3月8日(金)には米雇用統計もありますが、今週一番の注目は半期に一度開催されるパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言(3月6日、7日)ですね。
質疑応答もありますから、大統領選に絡めた質問が出るかもしれませんし、パウエルさんが何らかの言質を取られるようだと、米金利が反応する可能性があります。
米ドル/円は基本的に押し目買い。ユーロ/円も注目で買いを検討
米ドル/円は基本、押し目買いでいいと思います。
僕が財務官であれば、ここで為替介入して株高に水を差したくありませんし、介入があるとすれば155円というのがコンセンサスです。
(出所:TradingView)
「政府がデフレ脱却宣言を検討」とのニュースが出ましたし、3月のマイナス金利解除説も台頭しています。
ありえるでしょうが、コンセンサスは4月ですね。
今週の戦略としては米ドル/円の押し目買いとともに、去年の主役だったスイスフラン/円に取って代わりそうな予感もある、ユーロ/円の買いを検討したいと思います。
(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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