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 昨日は東京時間に日銀の委員の発言があって、そもそもタカ派だと見なされていたメンバーだったのに、それがかなりハト派姿勢に取られても仕方がない表現を使った。あくまでも「金融の正常化」はゆっくりとやるというのだ。インフレの進行度合いよりも時間軸のほうを気に掛けているということで、マーケットでは俄然、金融緩和が続くものとみなされた。

 それによってドル円は151円台の後半まで上昇。値幅自体はそれほどでもないので円安が急激に起こったというわけではないが、レベルが1990年以来だということで、そっちの面で過剰に円安がクローズアップされた。それはとりもなおさず政府・日銀による介入の思惑を強める。

 それで夕刻になって関係者の3者会合が開かれたが、終わってからの記者会見で財務官が円安阻止のための行動を強調した。これもいつもの事で代わり映えはしないのだが、レベルがレベルだけあって、通常よりは重みを持って捉えられたようだ。ドル円は151円台の中盤で推移していたものが、151円台の前半まで押し込まれた。市場も当局者の意向に敬意を表したということであろう。

 4月末にガソリン補助金の政策も切れるので、それを延長するよりも円相場で持ち直した方が他の輸入品にも効果が絶大である。それならば150円台を割れればいいというのではなく、130円台前半までの押し下げ介入が必要となるはずである。円安をけん制する動きは活発化しているが、いまだにドル円は151円を割り込んでいない。

日本時間 15時00分

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