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 インフレ指標であるPPIが出た。CPIが注目されている中でも、PPIはその先行性が高いものとされている。そのPPIが本体もコア部分も予想よりも高めの結果となった。ファーストアクションはドル金利の上昇と、それに伴うドル相場の上昇。そして米国株の下落だった。

 しかし指標に素直に反応したのは最初の３分くらいであった。すぐに相場の流れは折り返し、元のレベルに戻るどころか、さらに逆向きに進むことになった。むろんPPIの詳細な中身は評論家などの意見を待たないといけないが、相場を前にしているトレーダー達にとっては目先の動きについていかないといけない。

 それでドル金利の低下や米国株の上昇が目立ってきて、そのまま翌日のCPIの発表を迎えることとなった。PPIについては前月分の下方修正が上振れ分を打ち消したようだ。ドル円もはじめは157円台に向かって進んだのだが、すぐに頭が重たくなった。下攻めしていたユーロドルが急速に反転し、1.08台に乗せてきたからでもあった。

 調子よくドルを買っていた人びとのドル売りを誘ったのだとも言える。インフレ懸念はくすぶっており気にもなるが、相場がドル高に行かないことにはドルロングにしている理由がない。パウエル議長も講演の中で６月利下げをきっぱりと諦めたトークをしたが、それでもドル相場が強ぶくむ事はなかった。

 今晩はいよいよCPIである。前月比でプラス0.4％程度が見込まれているが、そもそもが高めの予想だ。これでプラス0.3％などが出てきたら利下げの頻度も増えるということで、それを好感して米国株が高騰するばいいな、というのがマーケットの期待だろう。

日本時間 15時40分

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