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 雇用統計は事前の予想よりも良かった。就業者数が18庵から20万人の増加が見込まれていたのに、27万人もの増加となった。たとえ移民増加の効果はあるとはいえ、大幅な増加量だといわざるをえない。しかも平均時給もプラス0.4% と、しっかりと上がっている。

 先週は景気鈍化が意識されてドル金利はかなり下がってきていたのだが、それの反動がモロに出た。ドル相場も軟化が続いていたのだが、やはりドルは強ぶくんできて、いつも定位置に戻ってくることとなった。ドル円は157円台までつけたが、まだ上げ余地はありそうである。

 今週は後半にFOMCと日銀会合がある。どちらも金融政策に変更がないことが予想されているが、注目点は今後のありかたをどう表明するかにかかっている。FEDは大統領選の前までにインフレ鈍化を目指していたが、今では９月利下げも難しい状況に至っている。なんとか年内にも利下げ開始をハッキリとさせておきたいところだが、８月末のジャクソンホール講演までにデータがそろうことを希望しているようだ。

 一方で日銀のほうは金融政策の正常化にちょっと前のめりになっているような感じがする。すでに量的緩和の一環である国債の買い入れの減額も検討されているようでもあり、それがドラスティックなものにならないように注意しているだけだ。基本的に緩和路線に変更はなさそうだ。

 しかるにドル円に関して言えば、利下げできないドルと引き締めをしたくない円という事情で、最終的には円安方向のバイアス増幅で落ち着くのではないだろうか。

日本時間 14時30分

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