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 昨日はドル高が進んだ。米10年債の利回りが本格的に4.0％を越えてきたのを素直に反映したものだ。ドル円は朝がたに148円台の前半で始まり、やはりこのレベルではドル売りしたい人もかなりいるようで、やはり147円台へ後退するのかとも思われた。しかし仲値決めを終えてもドル買いの需要は衰えず、147円台を見るには至らなかった。

 衆院解散を控えている。解散・総選挙はリスクオンつながるというパターンがあるというので、それに向けてドル円やユーロ円が堅調なのは仕方がない。しかしテクニカル的に149円台ではオファーがいっぱい出てくるだろう事が容易に想像が付くので、なかなか148円台の後半からはドルロングに構えていくのははばかられた。

 ドル円の頭が重いように見えていたが、ニューヨーク時間にはしっかりと149円台に乗せて朝を迎えた。ここから上ゾーンは150円ちょうどで全カットできる態勢でドルショートで臨むしかないだろう。そして150円台からド転ロングでブル転するのである。

 さて今夜はCPIだ。昨今、インフレ指標の重要性が低下してきているので、注目度も薄くなっている。しかしドル金利の先安観のため、その反作用としてコモディティ価格も上昇してきており、再び物価高による可処分所得の減退は無視できなくなっている。中東での軍事紛争も鎮静化しておらず、しかるにエネルギー関連にも将来不安は残ったままだ。

 最近の指標では雇用や生産のデータは活況を示しているので、利下げ圧力は急速に弱まってきている。短期金利の取引状況を見ても、この２週間で50ベーシスポイント以上は上昇している。この状況下でCPIが高めに出ると、急激に要注意なファクターになってくる可能性が高い。

 CPIなのでPPIよりも遅行指標である。だから突拍子もない数字が出てくるとは思われないが、そうやって構えている分、数字が大きかった場合に対してマーケットは手薄になっているように思う。そこでCPIが予想よりも上回った場合は、思い切ってドル円を買ってみようと思う。存外に伸びるのかもしれないので。

日本時間 15時30分

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