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 昨日のマーケットでは長期金利の上昇も一服したので、リスク許容度はやや回復した。台湾の半導体企業がAI需要は底堅いと発表したり、アトランタ連銀のGDPNowの数字がプラス3.5％とかなり大きな数値を示したこともマーケットを大いにサポートした。

 リスクオンの流れが強まるにつけてドル円も上昇。147円台を脱し、148円台に定着したかに見える。ここから大きく動きにくいのは、日本の党首討論、そして衆院解散を控えているため。

 今週は3年、10年、30年債の入札がある。これらは毎月の行事になってしまっているが、それだけ財政赤字が豊富にあるということだ。全盛期まではまとまった国債の入札は3ヶ月ごとだった。しかるに米国債のまとまった利払いも3ヶ月ごとに発生する。2月、5月、8月、11月の15日である。そしてこれは今でも変わらない。

 株券についている配当は、権利落ち最終日に当該株券を所有している人がすべてを持っていく。権利落ち日以外のときに何ヶ月、株券を保有していようとも、もらえる配当はゼロだ。こうした株券のインカムゲインとは違って、債券の場合は利払い日だけに利息分がもらえるわけではない。

 たしかにクーポンと呼ばれる固定利息は半年に一度など、決められた日付にまとめて支払われる。しかし債券の購入時には経過利息とのいうものを追加で受け渡しする。経過利息というのは前回のクーポン支払日からの経過した日数分を日割りで支払うものだ。債券を購入した時には経過利息を支払うが、債券を売却したときに再びもらえるので問題は無い。保有した日数分だけ経過利息は残ることになる。

 経過利息の受け取りは実際のドル相場に大きな影響を与えることは少ないが、クーポンの支払日にはまとまった額のドルが市場に出回るわけで、それが再投資されない限り、ドルの目先の需給を緩めることになる。

 昨日の米3年債入札は不調だったが、今晩は10年債となる。またFOMC議事録が発表になるが、FRBが年末までに4.4％まで失業率も上がるという見通しで大幅利下げをおこなっただけにこちらも注目である。

日本時間 15時45分

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