6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、東京市場からのドル買い・円売りの流れが継続して、162.43円まで続伸したものの、2日高値の162.61円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。ユーロドルは、ドル高・円安を背景にしたドル買いで1.1409ドルまで値を下げた後、1.1445ドル付近まで切り返した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、5月の実質賃金を確認しつつ、引き続き本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性やイラン関連のヘッドラインなどに警戒していく展開が予想される。
米国とイランは60日間の暫定的な停戦期間での実務者による協議を進めているとみられるが、トランプ米大統領は、昨日、イランと合意に至らなければ米国は「やり残した仕事をやり遂げる」と述べ、軍事行動の可能性を改めて示唆した。
本日8時30分に発表される5月毎月勤労統計では、5月の実質賃金は5カ月連続のプラスが見込まれている。4月は前年同月比+1.9%と4カ月連続のプラスとなり、算出に用いる消費者物価指数(持ち家の家賃換算分を除く総合)の上昇率も+1.5%と3月の+1.6%から鈍化し、4カ月連続で2%を下回っていた。
しかし、日銀の追加利上げに関しては、高市政権の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2026年」原案で「適切な金融政策運営が行われることも非常に重要」と牽制されており、ポジティブサプライズとならない限り円相場への影響は軽微だと思われる。
骨太の方針2026年に関しては、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」が前面に打ち出され、財政「健全化」の文言がなくなったことで、債券売り・円売り要因となっている。
ドル円が1986年12月以来となる162円台に乗せてきている中、先週の報道によると、複数の政府関係者の話として、財務省が今後、市場に事前に警告を発するのではなく、予告なしに円買い介入を行う案が検討されているとのことである。
本邦通貨当局が円安牽制を行っていない理由として、市場を油断させた上で、予告なしに介入するための戦術なのかもしれないため、警戒を怠らないで臨んでいきたい。
一方、オプション市場では、本邦通貨当局による円買い介入が見送られていることを背景に、1年物リスク・リバーサルは2022年以来のドル・コール優勢となっている。また、IMM通貨先物の非商業(投機)部門による円のネット売り持ち高は、6月30日時点で15万5092枚(円売り26万6964枚、円買い11万1872枚)と高水準を維持した。円売り持ち高は過去最大(6月16日時点26万7507枚)に迫っており、米6月雇用統計後もドル円が160円台を維持したことを踏まえると、今週末に公表される7日時点のポジション動向が注目される。
なお、ドル円の上値目処は、1978年10月の安値175.50円やE計算値での125.86円に値幅50.54円を加えた176.40円などが挙げられる。
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