■9月7日(金)の米雇用統計に注目集まる
明日(9月7日)、米雇用統計8月分が発表されます。
もともと重要な指標ではありますが、今回は一段と注目が集まっているようです。
その最大の理由は、9月12日(水)~13日(木)に実施されるFOMC(米連邦公開市場委員会)の決定に、大きな影響を与えると考えられているからです。
8月1日(水)のFOMC議事録が8月22日(水)に発表されました。
この内容については、前々回のコラムでも書きましたが、簡単に抜粋しますと、
「多数のメンバーは持続的な成長がなければ、早期に追加緩和と判断」
「多くのメンバーは米経済の成長が緩やかなため、衝撃や景気後退リスクに対して脆弱と指摘」
「多数の参加者が新大規模資産購入は有効と期待を表明」
「多くのメンバーが2014年終盤までとしている政策金利の見通しの長期化を支持し、9月の会合まで決定を先延ばしする事で合意」
となっています。
【参考記事】
●少し驚きのFOMC議事録公表でドル安に。9月に向けて、ドル安は進むのか?(今井雅人、8月23日)
特に注目したいのが最後の文で、これは9月12日(水)~13日(木)のFOMCにおいて、追加の緩和策を実施するかどうかを決めると言っているわけです。
■米雇用統計2カ月連続好調なら追加緩和は見送りか
そうなると、8月1日(水)以降に発表されている経済指標の結果が重要になります。
2012年8月に発表された米雇用統計の中で、非農業部門就業者数は、16.3万の増加と、予想の10万人の増加をはるかに上回りました。
また、今回の予想は12万人程度の増加とされていますが、今回の結果が2カ月連続で好調ということになれば、おそらく追加緩和は見送られることになるのではないでしょうか?
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
逆に悪い結果となれば、一気に追加緩和のムードが高まる可能性も出てきます。そうなると、米ドルには下落圧力がかかってくることになりそうです。
■米住宅市場に明るい材料がある
そしてもう1つ、当コラムでも注目したいとお伝えしてきた住宅市場ですが、こちらもやや明るい材料があります。
【参考記事】
●米景気回復のカギは雇用環境と住宅市場。住宅着工が弱く、米ドルは戻り売り継続!(今井雅人、2011年5月26日)
●行き過ぎで戻すも、売り圧力強いユーロ!米住宅市場は回復の兆しが見え始めた?(今井雅人、8月2日)
●堅調な米国株背景にドル/円は79円台へ!ただ、大幅な円安は期待しない方がよい(今井雅人、8月16日)
それは、住宅価格がここに来て上昇傾向にあるということです。
ケースシラー米住宅価格指数と米住宅価格指数は…
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