(「宮田直彦氏に聞く(2012年-1) 米ドル/円は新たな長期米ドル高・円安時代に入った!」からつづく)
■米ドル/円は8~9年周期で高値をつけている
さて、では米ドル高・円安トレンドに転換したという米ドル/円はいつ頃、どれぐらいまで上昇するのだろうか?
宮田さんはそれをさまざまな観点から検討しているが、その1つが米ドル/円が高値をつけるサイクルだ。
「これは以前も触れたことですが、米ドル/円は8~9年周期で高値をつけてきています。前回の高値が2007年ですから、そこから8~9年が経過した2015~16年が次の高値をつけるタイミングと考えられます」
【参考記事】
●【09年予想】宮田直彦さんに聞く(3) ~70円台への突入はチャート的に当然~
●宮田直彦氏に聞く(4) 40年に渡る長期の米ドル安・円高局面がついに終わる!
上のチャートのように米ドル/円は8~9年周期で高値をつけてきた
「さらに、もう少し詳しく検討してみると、前回のサイクルは8年10カ月でした。対等日柄という考え方では、次のサイクルも前回サイクルと同じ期間になると考えます。
仮にこの考え方でいくと、前回高値の2007年6月から8年10カ月後の2016年4月というタイミングが出てきます」

■ダイアゴナル・トライアングルをブレイクしたあと、どうなる?
前回の記事で出てきたように、米ドル/円相場は2012年2月にダイアゴナル・トライアングルをブレイクして終了しているが、ダイアゴナル・トライアングルをブレイクしたあとは通常、どのような動きになるのだろうか?
【参考記事】
●宮田直彦氏に聞く(2012年-1) 米ドル/円は新たな長期米ドル高・円安時代に入った!
その典型的な動きを宮田さんは次のように解説する。
「今回のダイアゴナル・トライアングルがはじまってからブレイクするまでの期間をとると4年8カ月になります。
教科書的な見方は、ダイアゴナル・トライアングルをブレイクした2012年2月から4年8カ月後の2016年10月までに次の高値をつけることになります。この2016年10月というのは高値をつけるまで一番長くかかった場合のタイミングです。
先ほど米ドル/円高値の8~9年サイクルから出てきた2016年4月というタイミングは、2016年10月より手前ですから、かなりいい線だと思っています」
■124.16円は米ドル/円上昇のミニマムターゲット!
「そして、水準についてですが、これはダイアゴナル・トライアングルが始まったところ、つまり2007年6月につけた124.16円というのがターゲットになります。
ただ、124.16円というのはミニマムのターゲットだと思っています。あとで触れるユーロ相場との絡みでいうと、140~150円という水準もあり得ると考えています」
今から3年ちょっとで米ドル/円が140~150円まで上昇するというのはかなり刺激的な話。宮田さんは「124.16円より上はまだおぼろげな世界ではある」とさすがにそこまでの上昇に確信があるほどではないようだ。
とはいえ、逆に「チャート的には、124.16円まではまず必ずいくと思います」とも宮田さんは言う。

124.16円は米ドル/円のミニマムターゲットというのが宮田さんの見解
2012年12月12日(水)の本記事公開日現在、米ドル/円相場はいまだ82円台をウロウロしている状況。124円というとまだはるか遠くに感じるが、宮田さんはそれを必達レベルだと見ているのである。
次に宮田さんが…
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