■豪ドルは今週も続落! GMもオーストラリアから撤退へ
2013年11月以降、マーケットの焦点となっている豪ドルは、今週(12月9日~)も続落しました。
12月6日(金)の米雇用統計発表後、米国株の反発に連れ、豪ドル/米ドルも一時0.9169ドルまで反発する局面もありましたが、その後あっさり値を下げ、本日(12月12日)は、0.9ドル割れ目前の、0.9011ドルまで下落。

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今週の豪ドルは、「米ゼネラル・モーターズ(GM)が、オーストラリアの生産撤退を決定」という報道もあり、対米ドルだけではなく、主要通貨に対して全面安となりました。
米ゼネラル・モーターズ(GM)が、オーストラリアでの自動車・エンジン製造から撤退することを明らかにした。
GMの撤退により、トヨタ自動車が同国で生産を行う唯一の自動車メーカーとなる。
トヨタは、サプライヤーや政府などと連携しながら今後の対応を検討していくとしている。
(出所:ロイター)
■RBAが豪ドル高牽制コメントを繰り返すのもうなずける
フォードは、すでに2016年に現地生産を停止すると発表。GMの決定を受け、トヨタも撤退を決めるのではないか、との観測も出てきている状態です。
GMのCEOのコメントによれば、撤退の理由として「豪ドル高、高い生産コスト、小規模の国内市場」などが挙げられていますが、この中で注目は、「豪ドル高」。
RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])が豪ドル高について、再三、牽制コメントを繰り返すのも、ある意味うなずける報道です。
■豪ドルは、米ドルのみならず主要通貨に対して全面安
今週の豪ドルは、対米ドルのみならず、豪ドル/円、ユーロ/豪ドル、豪ドル/NZドル、豪ドル/スイスフランと、主要通貨に対し全面安となりました。

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■豪ドル/米ドルは、0.85ドル台への下落を継続中!
0.9758ドルから続落している豪ドル/米ドルは、節目の0.9ドルでサポートされていますが、上値は限定的。引き続き、0.85ドル台へ下落継続中です。

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■スイスフランが急騰! スイス中銀の発表もチェックを
一方、11月からユーロ/円の上昇がマーケットの話題をさらっていますが、もう一つ急激に通貨高が進行しているのがスイスフランです。

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米ドル/スイスフランは、0.9フランを大きく割り込み、スイスフラン/円は、一時116円台の高値まで急騰しました。

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これまで、資金調達通貨といえば円とスイスフランが代表的でした。ただ、12月に入って資金調達通貨としてのスイスフランは後退。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ変更に関しては、海外でも大きく報道されており、円に対してスイスフランは大きく値を上げ、12月10日(火)には、1990年7月以来の高値である116.21円まで急騰しています。

(出所:米国FXCM)
欧州通貨の上昇が継続するかどうかを見る上では、本日、12月12日(木)のSNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])の発表にも注目しています。
■米ドル/円の下値は限定的! 円安基調変わらず
円は、スイスフランやユーロ、英ポンドといった欧州通貨に対して弱含んでおり、こうしたクロス円の上昇にも支えられ、米ドル/円の下値は限定的です。
米ドル/円は、年初来高値(103.74円)近辺に設定されているオプションに阻まれ、今週は上値を更新していませんが、上記のように円を取り巻く環境に大きな変化はありませんので、円安基調は変わらずでしょう。

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