■フォワード・ガイダンス強化を市場は好感
テーパリングの規模が100億ドルと極めて小額に留まったほか、異例の低金利を継続する目安としてのいわゆる「フォワード・ガイダンス(※)」において、これまでの「失業率が6.5%を上回り、向こう1、2年のインフレ見通しが2.5%を上回らない限り」とされてきたものがさらに強化され、「失業率が長期間6.5%を下回っても、特に向こう1、2年のインフレ見通しが2.0%を下回っている限り」という文言が付け加えられました。
このように、内容が慎重であったことで、市場はむしろこれを好感した形です。定例記者会見でも「今回の措置が金融引き締めではない」ことを繰り返し強調され、市場に安心感を与えました。
年末が近づいていますが、今後は当面株高、米ドル高、円安の動きが続くと考えています。
(※ 編集部注:中央銀行が金融政策の先行きを示すこと)
■米ドル/円は105.487円が視野に!
日経平均は、ザラ場ベースの年初来高値1万5942.60円が目先のメドとして意識されているほか、米ドル/円は、2007年6月11日の高値124.14円から2011年10月31日までの下落局面におけるフィボナッチの61.8%戻しに当たる105.487円が視野に入ってきたと言えます。
(出所:株マップ.com)
(出所:米国FXCM)
特に、米ドル高が顕著になるでしょうが、そうなってくると、豪ドルなどのオセアニア通貨は上昇しにくくなる傾向にあります。豪ドルは、スティーブンスRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])総裁が通貨高を執拗に牽制していることも気になっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
今後の相場をみていく上で、念頭に入れておきたいところです。
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