■豪雇用統計は悪化したが、じわじわと戻ってきている豪ドル
8月7日(木)に発表された7月の豪雇用統計が、失業率、雇用者数とも予想よりかなり悪かったことで急落した豪ドルですが、8月12日(火)には、4-6月期の住宅価格指数が前期比1.8%と、市場予想の1.0%を上回るかなり良い数字となりました。
これでまたムードが良くなり、じわじわとですが戻ってきています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
これも利上げ期待が1回しぼんでしまっているので、どうしても動きは鈍くなってしまいますが、ここは我慢が必要でしょう。
■英ポンド急落! 上昇するのは難しいか…
最後に、今週(8月11日~)、注目されたのが英ポンドです。
昨日8月13日(水)、BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])が四半期のインフレレポートを発表しましたが、英国内での賃金上昇率が低いことを問題視しています。
レポートでは、「2014年の賃金上昇率見通しを2.5%から1.25%に引き下げ」たほか、「経済の緩みに関する不透明感が増しており、賃金データを注視する」ことを明言。米国のFOMC(米連邦公開市場委員会)と同じ状況であることが明らかになりました。
この指摘を受けて、急速に利上げ期待が低下し、英ポンドは急落しています。英ポンド/米ドルはレポート直後の1.6844ドルから一時1.6686ドルへ下落。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 1時間足)
英ポンド/円も172.60円から一気に170.86円まで売り込まれてしまいました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 1時間足)
為替市場は、金利の行方に非常に敏感であるということを改めて証明している動きとなっています。これで、英ポンドも上昇してくるのが、かなり難しくなってきたかもしれません。
今後もオーストラリアやニュージーランド、またはカナダなども含めて、特に利上げを巡るセンチメントの調整には、注意していく必要がありそうです。
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