■米ドル/円は黒田ラインを上抜けることができなかった
前回のコラムでは、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言を紹介して、その発言が米ドル高要因になっているという内容を解説しました。
ただし、現在の市場環境を考えると、緩やかな動きとなるのではないかという予想をしました。
【参考記事】
●一方的な株高・円安になりにくいワケは?GPIFの株買い・円売りはまだ続くのか?(7月16日、今井雅人)
その後の動きを見てみましょう。
米ドル/円は、124円台半ばまで上昇しましたが、結局そこで力尽きて、その後は、124円を挟んでのレンジ相場になっています。
今、市場の中で意識されている、いわゆる黒田ライン(6月10日の高値124.63円)という水準を結局は、上に抜けることができませんでした。
【参考記事】
●本音ポロリ!? 黒田総裁発言の真意とは?一時的な影響で再びドル高・円安に戻るか(6月11日、今井雅人)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
この間の機関投資家の動きを見てみると、やはり上がっていくところはじっと我慢して、反落したところで買うというパターンを繰り返しています。
現時点では、123円台半ばあたりでの買い注文が多いようです。
■ユーロ/米ドルは短期ポジション積み上がり、すぐに反転…
ユーロ/米ドルですが、こちらは、1.12ドル台からの下落をさらに追いかけていこうという動きが見られ、一時期は、1.0800ドルを下抜くような動きを短期の投機筋が活発に行っていたようです。
しかし、結局、下抜けさせることに失敗してしまうと、逆に短期的なショートポジションが積み上がってしまい、その反動でユーロ/米ドルは反転。
今度は、なかなか下がらなくなっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
市場全体のエネルギーがあまり大きくない状況なので、どちらかに相場が一定程度動くと、すぐ短期的なポジションが積み上がってしまい、反転してしまうという流れに、現在はなっているようです。
じれったい相場展開となってしまっていますが、それも相場であるので、割り切ってつきあうしかないと思っています。
大きく狙わないで、ていねいに取引をする時期と考えてほしいです。また良い相場が、いずれやってきます。
その他で注目する動きとしては…
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