■目立った変化はなかった米FOMC
7月28日(火)、29日(水)に米国でFOMC(米連邦公開市場委員会)の会議が開催されました。
今回は、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見はないFOMCだったので、それほど重要な決定がされることはないというのがコンセンサスとなっていましたが、それでも声明文の表現がどう変化しているかに市場関係者は注意を払っていました。
結論を言うと、目立った変化はありませんでした。
また、利上げをいつ開始するかを示唆するような表現も見受けられませんでした。
■個人的には2015年9月のFOMCで利上げすると考える
経済の動向に関しては、「この数カ月で穏やかに拡大した」と指摘しています。
また、雇用環境に関しては、「労働市場は改善が続いた。雇用の伸びは堅調で、失業率は低下している」との見方を示しています。そして、「労働市場がさらにいくらか改善し、物価が上昇するという合理的な確信が得られれば、利上げに動く」方針を示しています。
若干変わった点を挙げるとすれば、労働市場の「さらなる改善」ではなく「さらにいくらかの改善」という表現に変えています。この表現が、前回より若干ではありますが、利上げに近づいたと市場は解釈したようです。
私、個人的には、次回の2015年9月に、FOMCは利上げをすると考えていますが、市場の予想は、まだ五分五分のようです。
■米ドル高トレンドに向かうと考えるのは、早計だろう
声明が出た後は、若干、乱高下しましたが、動きもすぐに落ち着いてジリジリと株高・米ドル高に向かっています。
(出所:米国FXCM)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
しかし、これでまた米ドル高トレンドに向かっていくと考えるのは早計だと思っています。
米ドル/円では、黒田ラインの124.63円を抜けて、再び125円台に向かっていくには、もう少し力強い材料が必要になってくるのではないでしょうか。
【参考記事】
●ドル/円は黒田ライン124.63円を越えられず。NZドルは利下げでなぜ、上昇したのか?(7月23日、今井雅人)
ここのところの日本の機関投資家などの動きを…
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