■NZ中銀は利下げに追加緩和示唆もNZドルは上昇
7月23日(木)早朝のRBNZでは、政策金利を0.25%引き下げて、ついに3.00%に。
注目の声明では、成長率が予想比下振れしているとの見方を示し、追加緩和の可能性を示唆。ただ、キー首相同様に、最近のNZドルの急落を受けて、NZドル高けん制のトーンは大きく後退しました。
結果、追加緩和を示唆したにもかかわらず、マーケットではNZドルのショートが残存していたこともあって、NZドル/米ドルは買い戻しが優勢で、一時、0.6654ドルまで反発しました。
(出所:米国FXCM)
■さらなる利下げ濃厚のNZドルは下落トレンド継続
キー首相に続いて、ニュージーランドの中央銀行であるRBNZもNZドルの下落スピードに対してコメント。
しかし、RBNZのコメントに、
「at this point some further easing seems likely(現段階では、いくぶんさらなる利下げの可能性があるかもしれない)」
とあるように、追加利下げのトーンが後退していますが、ミルクプライス(乳製品に対する支払い価格)の下落を筆頭に、コモディティ市場が低迷している環境下では、さらなる利下げが行われる公算が濃厚です。
【参考記事】
●ミルクプライス続落でNZドルは売り継続(「ユーロ/円は126円台までの下落も視野に! 日本株が好調だと、なぜユーロ安になる?」(西原宏一、2015年7月16日)より)
今回の声明を受けても、多くのエコノミストは、2015年9月と12月にRBNZによる、さらなる利下げがあることを予測しています。
つまり、NZドルは2015年年末には2.50%という低金利に落ち込むことになります。
7月23日(木)のRBNZの利下げは広範に予測されていたため、「バイ・ザ・ファクト(buy the facts)」による買い戻し優勢でNZドルは反発していますが、連続利下げが予測されているNZドルの下落トレンドは変わらず。
(出所:米国FXCM)
NZドル/米ドルやNZドル/円の調整局面では、戻り売りの好機となるのではないかと考えています。
値幅というより、1~2週間程度の調整局面を経て、反落する可能性が高いNZドル/米ドル、NZドル/円に注目です。
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