「決断と前進」の高市内閣スタート、積極財政派の重要閣僚起用に注目
みなさん、こんにちは。
10月21日(火)、首相指名選挙が行われ、自民党の高市早苗総裁が選出されました。高市氏は第104代の首相に就任。女性初の首相誕生となります。
そして「決断と前進」の高市内閣スタート。注目は、積極財政派が重要閣僚に起用されていること。ラフに言えば、以下のような流れになりそうです。
[政府の決定:支出増・投資促進]
↓
[減税/給付/公共投資]
↓
[家計の手取り↑・企業の投資↑]
それでは、要職に入った積極財政派を確認してみましょう。
(1)城内実経済相
日本の成長戦略を担うことになります。積極財政派で、2021年の総裁選から高市氏を支援。高市首相と政治信条が近く、積極財政を主張する論客として有名です。外務官僚時代にはドイツの日本大使館に勤務し、当時の首相のドイツ語通訳も担当。2005年には郵政民営化に反対し「刺客」を立てられて落選も経験しています。その刺客として立てられたのは、次の片山さつき氏です。
(2)片山さつき財務相
総裁選の推薦人。補助金見直しを担当。片山氏は以前、緊縮財政派だったが、高市総裁の下で仕事をするにあたり、数年前から積極財政に転換したといわれています。日経新聞も彼女を積極財政派と称しています。
(3)木原稔官房長官
積極財政派。高市氏が党成長戦略本部長だった時代からの腹心。
(4)尾崎正直官房副長官
積極財政派。元財務省出身で、高知県知事を務めた後、積極財政議連のメンバー。
これ以外にも注目の人事は多数ありますが、ヘッジファンドが注目する積極財政派は前述のとおりでしょう。
彼らがどれだけ積極財政を推進できるのかに注目が集まっています。
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高市トレード第2章はいつ始まる? 円安進行はトランプ大統領訪日終了後か。日本株、米ドル/円、クロス円の買い場探し
過去のコラムでご紹介しましたが、高市トレードの第1章は、ミニSQと日本の3連休を控えた10月10日(金)に、ヘッジファンドの圧勝で終わっています。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は155円、日経平均は5万円に向けて押し目買い継続! 「高市トレード」序章はヘッジファンドの完勝。第2章は高市総理が誕生するか次第だが、高値掴みに注意!(10月16日、西原宏一)
日経平均はほぼ5万円に到達、米ドル/円は153円台の高値に到達しています。それでは、彼らは高市トレードの第2章をいつ始めるのか。
彼らが気にしているのがトランプ大統領の訪日です。外務省によると、そのスケジュールは以下のとおり。
10月27日から29日まで、ドナルド・J・トランプ米国大統領(The Honorable Donald J. Trump, President of the United States of America)が、公式実務訪問賓客として訪日します。
滞在中、天皇陛下はトランプ大統領と御会見になる予定です。また、高市早苗内閣総理大臣は、同大統領と日米首脳会談を行う予定です。
トランプ大統領の訪日は、日米同盟の更なる強化にとって極めて有意義な機会であり、日本政府として、トランプ大統領の訪日を心から歓迎します。
(出所:外務省)
来週(10月27日~)のトランプ大統領の滞在時に、仮に米ドル/円が158円や160円を超えるような円安相場が演出されると、さすがに印象が悪いでしょう。
そのため、円安が進行するにしても、トランプ大統領の訪日が終わってからになるのではないかと想定しています。
ただ、日経平均が5万円を超えてくるような展開になると、海外勢は日本株の購入に伴い、ヘッジで円をショートにする必要が出てくるため、今週(10月20日~)も日本株、米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の買い場を探すマーケットになりそうです。

(出所:TradingView)
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