■日銀は、長期国債の買い入れ額を増額
一方、日本では、同じく12月14日(水)に、日銀が国債買い入れオペを実施し、満期までの期間が10年超25年以下と、25年超の超長期国債の買い入れ額を、それぞれ前回より100億円増額しました。
ご存知のとおり、日銀は10年物の長期金利を0%程度に抑えることを目標としています。
【参考記事】
●日銀に手詰まり感。政策に新鮮味なし! 年内にドル/円は95円あたりまで下落か!?(9月23日、今井雅人)
今回の増額は、米国の長期金利上昇の影響で日本の長期金利も上昇してきたため、それを抑えるために行われました。
日銀は、12月16日(金)にもオペを実施すると事前に発表していますが、事前に通達するというのは極めて異例のことです。それだけ、強い意志があるということを市場に示したかったのでしょう。
米国の利上げペースが早くなる一方で、日本は低めに抑えるということになれば、対円での米ドル高が進みやすいということにもなります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
■過熱感がない相場は、なかなか止まらない
今回の米ドル高相場の一番の特徴は、過熱感がないということです。なんとなく、スルスルっと上がってきてしまったので、「もうそろそろ終わるかな?」と多くの人が思ってしまいました。
トランプ氏の勝利で始まった相場であったことも、「何となくうさんくさいトレンドで、すぐ終わってしまうのではないか?」と市場に思わせたのです。
恥ずかしながら、私もその1人です。しかし、こういう過熱感がない相場は、なかなか止まらないというのが常です。
少なくとも、2017年1月20日(金)のトランプ氏の大統領就任までは、この流れが続く可能性が高いと、前回のコラムでお話したとおり、そうなる可能性が、ますます高まってきているのではないかと考えています。
【参考記事】
●米長期金利上昇の背景に国債の投売り! 米ドル/円が、著しく上昇したのはなぜ?(12月8日、今井雅人)
米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の買い方針でやっていきたいと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨V円 日足)
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