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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

「米ドル高の弊害」へ言及があれば一気に
センチメント逆転か。「その時」を警戒せよ!

2016年12月01日(木)16:21公開 (2016年12月01日(木)16:21更新)
今井雅人

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■感謝祭明けの変化を「本邦実需勢の買い」が下支え

前回のコラムで私は、「感謝祭明けの市場、つまり来週(11月28日~)からの市場が、休日前とは雰囲気が一転して変化してしまうということも、可能性として準備しておかなければならない」とお伝えしました。

【参考記事】
米ドル/円の連騰を演出しているのは誰?上値メドは? 感謝祭明けたら空気一変か(11月24日、今井雅人)

 実際、感謝祭の休暇明けとなった11月28日(月)は、アジア時間から売りが強まる展開に。一時、111.358円まで大きく売り込まれる場面も見られました。しかし、その後は、月末に向けて「本邦実需勢の買い」などが目立つと、再び上値を試す展開となりました。

 市場では、「年金資金など長期的な資金のリバランスの買いがかなり持ち込まれたのではないか」との声も聞かれており、こういったしっかりとした実弾が感謝祭明けの、まさにセンチメントが変わろうとしていた局面を下支えすることになりました。

米ドル/円 4時間足
米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

■OPECでは、日量120万バレル減産で合意

 また、昨日11月30日(水)には、OPEC(石油輸出国機構)定例総会が開催されましたが、前日の物別れとも思われた状況から一転。「日量120万バレルの減産」で合意しました。

 WTI原油先物価格が急騰したほか、米長期金利や夜間取引の日経平均先物の大幅な上昇を受けて、米ドル/円も上値を試す展開となりました。

【参考記事】
OPEC原油「減産」合意でリスクオンだが、とりあえず影響は一時的とみる理由は?(9月29日、今井雅人)

WTI原油先物 1時間足
WTI原油先物 1時間足

(出所:CQG)

■強い経済指標結果も重なり、米ドル/円は114円台へ!

 さらに、11月29日(火)の予想を上回る7-9月期米GDP改定値に加えて、30日(水)の11月ADP全米雇用報告や11月米シカゴPMIも予想を大幅に上回る強い結果となりました。

 極めつけに、ロンドン時間16時(日本時間:午前1時)ロンドンフィキシングで月末に絡むまとまった規模の米ドル買いが持ち込まれると、米ドル/円は、一気に114.54円まで買い上げられました

 本日12月1日(木)も、朝方、一時114.829円まで上昇。高値を更新しています。

米ドル/円 1時間足
米ドル/円 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足

■ムニューチン氏を財務長官に指名することを発表

 昨日11月30日(水)は、トランプ次期米政権でムニューチン氏を財務長官に指名することが正式に発表されました。

トランプ次期米政権で財務長官に指名することが発表されたムニューチン氏

トランプ次期米政権で財務長官に指名することが発表されたムニューチン氏。大手米系証券出身ととあって、市場の期待感は強いそう (C)Bloomberg/Getty Images

 ムニューチン氏は、大手米系証券出身とあって、市場の期待感は強いです。インタビューでは、「大規模な所得税減税」「法人税15%への引き下げ」をはじめ、「HIA法(※)で、1回限りではあるが米国への還流資金には10%だけの課税に留める」ことなどを表明しました。

(※編集部注:「HIA(Homeland Investment Act)法」は、元々は米国ブッシュ政権下で2004年に成立した時限立法。本国投資法などと呼ばれる。この法律下で、米国内での投資や雇用の創出を目的に、米多国籍企業による米国送金時の税負担優遇などが行われた)

 これまで予想されていた政策とはいえ、シンガポール(17%)や香港(16.5%)といった国々よりも低い税率になることで、資金が米国へ大量に還流する可能性が高くなってきた、とも言えます。

 そういった期待感が続くことで、米ドル/円の11月の月足は、1995年以来の大陽線となって終わっています。

米ドル/円 月足
米ドル/円 月足

(出所:CQG)

■センチメント逆転の「その時」を警戒!

 市場では、買わなければならないにもかかわらず、買えていない実需勢ばかりが目立ってしまっており、需給関係のタイト感が非常に高まったままです。

 ただ、IMM(国際通貨先物市場)通貨先物の投機筋の円ロングポジションが直近では1万枚程度に減少しており、そろそろポジション調整も終わりに近づいています。

IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況
IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

 また、昨日11月30日(水)に公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)でも、「強い米ドルがいくつかの地域で、向かい風になっている」との懸念が出始めていることもたしかです。

 トランプ政権への期待感は当初、予想していた以上に続いており、少なくとも、実際に2017年になって、新政権が誕生するまで続いてしまうのかもしれません。

 ただ、いずれかの時点で、トランプ次期米大統領本人から、または重要なポストを担う次期政権関係者から、「米ドル高への弊害」について少しでも言及があれば、その時は、一気にセンチメントが逆転することになると思っています。

「その時」を常に警戒する必要があるでしょう。


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