■年内の追加利上げにも疑問符が…
さらに、8月16日(水)に公表された7月25日(火)~26日(水)開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録では、「次回9月のFOMCで、FRB(米連邦準備制度理事会)の資産圧縮計画を発表」することは確実になったものの、「インフレ率の鈍感を懸念し、物価動向を注視する」声が多数あったことも明らかとなり、年内の追加利上げの可能性についても疑問符がつく状況です。
こうしたことも、米ドルに下落圧力を与えています。
今週(8月14日~)に入って、ダドリーNY連銀総裁が「経済が想定どおり展開すれば、年内にあと1回の利上げ実施を支持する」と表明したにもかかわらず、市場の利上げに対する見方が、再び不安定になってきたといえます。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)
つまり、米ドルを取り巻く環境は厳しいということです。
■米ドルは当面低空飛行、一時的に上昇したら売り
ただ、米ドルは、これまでにかなり下落してきていることも事実です。
(出所:Bloomberg)
米ドルは、しばらく低空飛行を続ける可能性が高そうです。
【参考記事】
●米ドル/円は重要なサポートゾーンで反発。でも、108円割れの可能性が残る理由とは?(8月15日、バカラ村)
●米ドル/円長期取引は111円近辺を明確に上抜けたら「売り」撤退!では短期取引は?(8月16日、松田哲)
米ドルが一時的に上昇することがあれば、確実に売っておきたいと思います。
米ドル/円は、8月4日(金)高値111.053円を意識した、111.00円近辺が当面の上限と考えておきます。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
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