■日経平均は絶好調。でも円安にならないのはなぜ?
日経平均が連日、年初来高値を更新していて絶好調です。
(出所:Bloomberg)
ところが、今までの動きでは、株高と円安はセットでしたが、今回はそういう動きになってきていません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
こうした状況の原因はいろいろ考えられますが、私は、その大きな原因の1つは、日銀によるETF(上場投資信託)の購入ではないかと考えています。
つまり、日銀が断続的にETFを購入していることで、株式市場の需給をタイトにしていることが、株価の上昇に寄与しているということです。これが続く限り、日経平均は下落トレンドに向かうことはないのではないかと考えています。
株式市場は、このような特殊事情があって上昇を続けていますが、残念ながら為替市場には断続的な円売りをするような要因がなかったために、株式市場と円相場の間で、かい離が生じるようになってきたということでしょう。
【参考記事】
●米ドル/円は重要レジスタンス突破に注目! 株急騰にいち早く反応した通貨ペアとは…!?(11月2日、西原宏一)
●今からでも遅くない! 米ドルは買い!! 日経平均の上げっぷりにドル/円も追いつく(10月27日、陳満咲杜)
■米ドル/円は買いと売りに挟まれたサンドイッチ状態
さて、現在、米ドル/円を取り巻く環境は、いわばサンドイッチ状態です。
日本の機関投資家、特に生命保険会社はこの下半期から、オープン型の外債投資を積極化する方針を打ち出しています。
【参考記事】
●ドル/円は118円への上昇過程! 注目は…!? NZドルを反落させたネガティブ材料とは?(10月26日、西原宏一)
●テイラー氏がFRB議長でもドル高は一時的!?米大統領の訪日迫る。ポジション整理へ!(10月27日、今井雅人)
すでに、113円台半ばから下の水準には、断続的な買い注文も出てきているようです。
一方、直近では自動車を中心とした大手輸出企業が、米ドル売り・円買いをしています。特に、114円台になると、そういう動きが、より活発になっているようです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
こうしたフローが、米ドル/円をレンジの中に押し込んでしまっているのかもしれません。
さらに、チャートを見てみると、米ドル/円は114円台半ばの…
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