■円高リスク低い。米ドル/円は115円に上昇の可能性も
さらに、チャートを見てみると、米ドル/円は114円台半ばのところがレジスタンスラインとして上昇を抑えてしまっているので、なかなか上昇トレンドに向かっていきません。
【参考記事】
●11月のトランプ米大統領来日時は要注意!? 2度跳ね返された114円台で、ドル/円利食い(10月5日、今井雅人)
(出所:Bloomberg)
IMM(国際通貨先物市場)のポジションを見ても、投機筋の米ドル/円のロングポジション(米ドル買い・円売り)はかなり高水準になっており、そういう観点からも、米ドル/円の上昇は緩やかなものにならざるを得ない状況にあります。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
ただ、株式市場がこれだけ堅調であれば、円高には、なかなかなりにくいと私は考えています。
110円台前半あたりのコスト(買値)の米ドル/円ロングポジションをずっとキープしていましたが、114円台に乗ったところで、半分程度、利益確定させました。
残りはもう少しキープして、様子をみたいと考えています。115円台までは、上昇の可能性があるのではないかと期待をしています。
■トランプ大統領が来日。北朝鮮関係の緊迫化には注意!
直近で言えば、次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長の人事が本日、11月2日(木)に発表されます。米ホワイトハウスから、日本時間3日(金)午前4時に発表される旨の公式アナウンスがありました。
これまで、市場の関心は非常に高かったのですが、どうやらパウエル現FRB理事の昇格が確実視されてきたため、すでに織り込み済みのような状況となっています。市場への影響は、さほどないでしょう。
【参考記事】
●次期FRB議長は誰? そしてドル/円は…!? 雇用の最大化をめざすとなぜ通貨安になる?(10月30日、西原宏一&大橋ひろこ)
●次期FRB議長は誰か? パウエル理事ならややドル売り、テイラー教授ならドル高に(10月24日、バカラ村)
トランプ大統領が、11月5日(日)から7日(火)の日程で来日します。その時期を見計らって、北朝鮮が挑発行動に出てくる可能性があります。
そういう観点では、やや注意が必要ですが、以前ほど市場への影響力はなくなってきているので、大騒ぎする必要はありません。
1つ注目をするとすれば、トランプ大統領が北朝鮮対策として、どのようなプランを用意しているかということです。軍事的オプションを強く打ち出してくると、いよいよ北朝鮮との関係は緊迫化してきます。その点には強く注意をしておきたいと思います。
【参考記事】
●テイラー氏がFRB議長でもドル高は一時的!? 米大統領の訪日迫る。ポジション整理へ!(10月27日、今井雅人)
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