■売り手は誰!? 米ドルの売り手がわからない不気味さ
話題を短期の話に戻すと、現時点のマーケットにおける米ドル/円の買い手というのは、生保を筆頭とする日本の機関投資家です。
彼らが111円台に米ドル買いの注文を少しずつ並べており、本稿執筆時点では、111.00円で、まとまった買い注文を置いていると、マーケットではウワサされています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ただ、彼らから、まとまった米ドル買いがマーケットに投入され、米ドル/円は下げ止まったものの、反発もしません。
では、本邦機関投資家以上に誰が、米ドルを売っているのか?
売り手は誰なのか?
前述のように、米ドルの買い手はコンセンサスどおり日本の機関投資家なのですが、米ドルの売り手がよくわからない状態です。
相場では、わかっている買い手よりも、わからない売り手というのが不気味な存在だと言われています。
■背景にあるのは、想定以上の円ショート拡大か
個人的には、IMM(国際通貨先物市場)が示しているように、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も含めて、マーケット参加者が想定している以上に、円ショートが拡大しているのではないかと考えています。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
NYダウの急騰や日経平均の続伸という好材料があったにも関わらず115円ブレイクに失敗し、111円台まで反落してきた米ドル/円相場。
仮に、重要サポートである111.00円を明確に割り込めば、108円レベルまで下落幅が拡大する公算が高まるため、要注意です。
11月9日(木)に、日本株とともにトップアウトして急反落してきた米ドル/円と日経平均の行方に注目です。
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