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今回は、仮想通貨取引に関する初の書籍『トレードは週1回! 少額でも月30万円儲かるビットコイン革命』(扶桑社/ひろぴー著)を出版した個人投資家のひろぴーさんに、急遽、取材を実施。
サラリーマン兼業トレーダー時代からFXで成功を収めながら、仮想通貨取引でも躍進を続けるひろぴーさんは、仮想通貨の未来に大きな期待を寄せている様子だ。
今回の取材では、書籍には書かれていないあんなこと!? やこんなこと!? まで、ひろぴーさんに大いに語ってもらった。なぜ、ひろぴーさんは、仮想通貨に期待を寄せ、投資しているのだろうか?
■地上波で「億り人」告白。FXでも仮想通貨でも達成していた!?
「ひろぴーさんは、億り人ですか?」
「そうですね。ちょっとレベルの低い億り人ですが…」
2018年のお正月、地上波のビジネス情報番組での1コマだ。
ひろぴーさんといえば、ザイFX!でもおなじみの存在だけど、これまで具体的な資産額については公表していなかった。いつの間にか、億っていたとは……。
【参考記事】
●ひろぴーが検証! DMM BitcoinとDMM FXのスマホアプリ、使い心地は同じなの?
●仮想通貨で億り人になったひろぴーが語る米ドル/円よりビットコインが儲けやすいワケ
「実は、億り人になるのは2回目なんです。最初は2016年、トランプラリーで米ドル/円が上昇したときに、FXの収益合計が1億円を超えました」
ひろぴーさんがFXを始めたのは2010年。それから7年で、数十万円の元手は億を超えた。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
「それと同時に、仮想通貨も2015年頃から買っていたんです。会社を辞めて専業トレーダーになる前後だったと思います。
大きく買ったワケでもないし、しばらくは放置していたんですが、2017年から本気で投資するようになり、仮想通貨での収益も億を超えました」
■大事件を克服したイーサリアムが億の原動力!
FXで億、仮想通貨でも億を実現したひろぴーさん。
FXについては、いつも取材させてもらっているから、今回は仮想通貨投資での億り方を聞いてみよう。
「原動力になってくれたのは、イーサリアム(ETH)ですね。イーサには『The DAO事件』という危機があり、イーサリアムの価格は急落しました」
仮想通貨で「億り人」に到達する原動力になったのは、イーサリアムだったと語るひろぴーさん。The DAO事件を乗り越えたイーサリアムを1000円くらいのところから買っていったそうだ
イーサリアムのブロックチェーン上で進められていたThe DAOというプロジェクトがハッキングされ、約60億円分のトークンが盗まれたのがThe DAO事件。
対応を巡って、コミュニティは分裂。イーサリアムのブロックチェーンがハードフォークし、イーサリアム・クラシック(ETC)が生まれた。
(出所:GMOコイン)
「The DAO事件で、イーサリアムは暴落するのでは? と思ったのですが、見事に乗り越えた。それを見て、イーサリアムは買いだなと。
1000円くらいから買っていったところ、2017年には1万円どころか10万円を超えていった。仮想通貨で億れたのは、イーサリアムの恩恵が大きかったですね」
(出所:GMOコイン)
■仮想通貨は「人類初のグローバルバブル」へ!
2017年の仮想通貨バブルで億へと達したひろぴーさん。今後の相場は、どう見ているのだろうか。
「仮想通貨では、今後、『人類初のグローバルバブル』が到来すると見ています。これまでに人類が経験したバブルは、いずれも局地的でしたよね」
チューリップバブルはオランダ、南海飛沫事件は英国が舞台だったし、20世紀末からのITバブルも日本などへの波及はあったものの、中心はアメリカだった。
■仮想通貨が真価を発揮するのは新興国
「しかし、ビットコインをはじめとする仮想通貨のバブルは、国境を越えたものになる可能性が高いんです。それというのも、今のビットコインは、ココとココ――」
と、世界地図で日本とアメリカを指し示しながら話すひろぴーさん。
取材場所となったザイFX!編集部の会議室にある世界地図を前に、「仮想通貨のバブルは、国境を越えたものになる」と語るひろぴーさん。写真でひろぴーさんが示しているのは、アメリカ大陸だ
「今までは、ビットコインが盛り上がっているのは、アメリカや日本、それに韓国くらいでした。しかし、最近では、ベネズエラ政府が独自の仮想通貨『ペトロ』の発行を発表したり、トルコの副首相が、同じく独自の仮想通貨に言及したりと、新興国への広まりを見せています。
自国通貨が不安定な新興国の政府や中央銀行にとって、仮想通貨は、とても魅力的な存在なんです」
金融インフラが未発達でも、仮想通貨ならスマホ1台で送金が可能だし、偽造対策も簡単。送金履歴をたどれることも、政府には魅力的に映るだろう。
「新興国で火が付く可能性は高いし、ヨーロッパでの普及もこれから。2017年は、まだ局所的なバブルでしたが、2018年以降、新興国を巻き込んだグローバルなバブルへと発展する可能性が高いんです」
■グローバルバブルでビットコインは1000万円へ?!
世界のGDPのうち、半分を新興国が占める。仮想通貨の時価総額は、2017年3月時点で35兆円前後だから、新興国マネーがこれから入ってくると考えると、時価総額は2倍程度になってもおかしくない。
(出所:CoinMarketCap)
「それに今、日本でも仮想通貨を持っているのは、ごく一部の人ですよね。その一部の人は、ほんの数十万円投資していただけでも億り人になっている。その状況は、世界を見ても同じです。
まして今、世界的にインフレ傾向。資産をフィアット(法定通貨)だけで持っている人は、何らかの対抗手段を取らない限り、資産が目減りしてしまう。つまり、インフレヘッジの手段として仮想通貨が選ばれる時代になるんです」
なるほど。では、ビットコインのバブルがグローバルへ波及した場合、ターゲットは?
「今の2倍、3倍のマネーが流入してくるでしょうし、バブルにはオーバーシュートがつきものです。そう考えると、ビットコイン価格は1000万円へ達する可能性は十分です」
(出所:Kraken)
■ひろぴーさんのポートフォリオの半分を占める仮想通貨は?
2017年高値の230万円から、今年、2018年には65万円まで一時下落したことで、「ビットコインは終わった」とする声も多いが、ひろぴーさんの見方は強気だ。
「もちろん1000万円へ達する前に急落する場面は、何度もあると思います。2017年の高値を超えてくるのも、秋口くらいになるかもしれません。
しかし、長期的に見れば有望だと見ています。そのため、『ガチホ』(長期保有)用のポートフォリオを組んでいます」
ビットコイン価格は1000万円に到達する可能性十分! と強気な見解。この先のさらなる値上がりを見越したひろぴーさんのガチホ用ポートフォリオとは…?
ひろぴーさんのポートフォリオって、どんな仮想通貨で構成されているのだろう?
「一番注目しているのは、リスク(LISK)。ドイツで開発が進められている仮想通貨で、メインのブロックチェーンとは別に、『サイドチェーン』が存在することが特徴です。
さまざまなアプリケーションへの応用が期待されており、2018年2月にはロゴなどを一新するリブランディングが行なわれたばかりです」
リスクは、2018年2月にbitFlyer(ビットフライヤー)へ上場し、日本での注目度も高まっている。
【参考記事】
●bitFlyer(ビットフライヤー)を徹底調査! 手数料無料で安心してはいけない真の理由
「リスクは価格がまだ50円くらいのときからずっと買っていて、ポートフォリオの半分近くはリスクですね。
リスクの開発状況は、『GitHub』(プログラマー向けの情報共有サービス)で公開されているのですが、『今日はどのくらい進んだかな?』って毎日、覗いています(笑)」
■ひろぴーさんの仮想通貨「ガチホ」用ポートフォリオを公開!
リスク以外では、どんな仮想通貨を買っているのだろうか?
「ネオ(NEO)やイーサリアムですね。ともに、分散型アプリケーションのプラットフォームとなる仮想通貨ですが、ネオは中国が、イーサリアムはアメリカが後押ししています。
ビットコインのETF(上場投資信託)は、なかなか承認されませんが、イーサリアムのETFの方が先に承認されるかもしれません。そうなると、イーサリアムが急騰する可能性もありますよね」
【参考記事】
●噂の仮想通貨勉強会にザイFX!が潜入。ビットコインETFは認可されず一時暴落!
●ビットコイン先物上場! ビットコインETF上場なら大量の機関投資家マネーが流れ込む!?
(出所:GMOコイン)
その他、ビットコインやビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、ICOトークンなどがひろぴーさんのポートフォリオに入っているようだ。
【参考記事】
●「ICO」とは? 「IPO」と何がどう違うの? テックビューロ発、「COMSA」のしくみは?
(つづく)
(取材・文/高城泰 撮影/和田佳久 編集担当/ザイFX!編集部・向井友代)
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