■GMOコインで「取引所」サービス提供開始!
今回は、GMOコインで新たに始まった、「取引所」サービスについて紹介します!
GMOコインでは従来、「仮想通貨現物売買」と「仮想通貨FX」という2種類のサービスを提供していました。この2つのサービスはどちらも、GMOコインが「売り」と「買い」の価格を同時に提示する「2wayプライス方式」を採用した相対取引(店頭取引)(※)になります。ちなみに、今回、「取引所サービス」がスタートしたことで、「仮想通貨現物売買」は「販売所」に名称変更となりました。
(※「相対取引(店頭取引)」とは、ユーザーと業者の間で売買を行う取引方式)
【参考記事】
●GMOコインを徹底調査! スマホアプリは使用感良好! スプレッドなどのコストは?
■株取引のように「板」を見ながら取引できる!
従来のサービスが2wayプライス方式だったのに対し、新たにスタートした「取引所」サービスでは、証券取引所の株取引のような「板」が採用されているというのが、大きな特徴です。「取引所」サービスでは、指値注文が出ている価格(気配値)とその発注数量が「板」に表示されますので、取引参加者の売買の状況を見ながら取引ができる、というわけです。
新サービスの「取引所」では、「現物取引」と「レバレッジ取引」の2種類の取引ができます。ちなみに、取引方式としては、「現物取引」の方は、基本的にユーザー同士の注文をマッチングする取引所取引(※)が採用されていますが、「レバレッジ取引」の方は、販売所や仮想通貨FXと同様、ユーザーと業者の間で売買を行う相対取引が採用されています。
(※「取引所取引」とは、基本的にユーザー同士の注文をマッチングして売買を行う取引方式。仮想通貨取引の場合、マーケットメイクを目的に業者が取引当事者になるケースなどもある)
それぞれの特徴を、既存の現物取引サービスである「販売所」とレバレッジ取引サービスである「仮想通貨FX」と比較しながら紹介していきましょう。
■「販売所」より「取引所」の方が1日にたくさん取引できる!
まずは、“現物取引”サービスを比較していきます。
サービス名 | 販売所 | 取引所(現物取引) |
銘柄 | ビットコイン イーサリアム ビットコインキャッシュ ライトコイン リップル |
ビットコイン |
注文手数料 | 無料 | Maker:0% Taker:0.01%(※1) |
仮想通貨の 現物保有 |
◯ | ◯ |
最小注文数量 (最小注文単位) |
0.0001BTC/回(※2) | 0.0001BTC/回 |
最大注文数量 | 25BTC/回(※2) | 25BTC/回 |
最大取引数量 | 100BTC/日(※2) | 100BTC/日 |
価格表示 | 2WAYプライス | 板情報 |
注文方法 | - | 成行、指値 |
執行数量条件 | - | 《成行注文》 注文が一部約定した後に未執行数量が残った場合、その残数量を失効とする 《指値注文》 注文が一部約定した後に未執行数量が残った場合、その残数量を有効とする |
取引ツール | スマートフォンアプリ 『GMOコイン 仮想通貨ウォレット』 |
スマートフォンアプリ 『GMOコイン 仮想通貨ウォレット』 |
(※1)取引所の板に出ている指値注文について売買が成立した際、その指値注文を出していた取引参加者を「Maker」、その相手方となる注文を発注した側を「Taker」と呼ぶ
(※2)ここでは比較のため、ビットコインについてのみ明記
既存の「販売所」では、ビットコインを含む5種類の仮想通貨を売買することができましたが、「取引所(現物取引)」ではビットコインのみの取り扱いとなっています。
また、「販売所」では注文手数料がかかりませんでしたが、「取引所(現物取引)」ではTakerにのみ0.01%の手数料がかかります。2Wayプライス方式が採用された「販売所」では、売値と買値の差であるスプレッドがコストとなり、実質的な手数料となりますが、「取引所(現物取引)」にはそれがない代わりに、外付けの注文手数料がかかるというイメージです。
他の業者を見ても、キャンペーンで期間限定無料の場合などを除くと、取引所サービスでは、外付けの注文手数料がかかるのが一般的と言えます。
【参考コンテンツ】
●ビットコイン・仮想通貨の取引所/販売所を比較。取引コストが安いのはどこ?
次に違いがあるのが、1回あたりの最大注文数量。「販売所」では最大5BTCまでOKでしたが、「取引所(現物取引)」では最大3BTCまでとなっています。
ただし、1日あたりの最大取引数量は「販売所」が最大40BTCなのに対し、「取引所(現物取引)」は最大100BTCと、大幅にUP。それなりの取引量で、短期取引がしたいトレーダーにはうれしい規定ですよね。
■一般の株取引の板を知っていると、違和感を感じるかも?
また、先にも紹介したとおり、「取引所(現物取引)」では板情報を見ることができます。板に掲載された注文状況などから売り買いどちらが優勢なのか?といったことを確認しながら、取引することが可能です。
せっかくなので、ここで少し、板について詳しく見ていきましょう。
一点、注意いただきたいのは、上の板情報の画像の真ん中にある注文数量が出ていない価格(725,420)。右側の発注画面にも同じ価格が表示されており、いわゆる株取引の「現在価格」っぽい感じで使われています。
株取引と同じように、GMOコインの取引所サービスでも、この「現在価格」は、売買が成立した価格と数量を時系列で表示する「歩み値」の最新価格が参照されているのですが、株取引の場合、最良買気配(もっとも高い買気配)と最良売気配(もっとも安い売気配)の間に現在価格が収まることが多いのが、通常です。
GMOコインの取引所サービスの場合、上の画像にある725,420は、たまたま最良買気配と最良売気配の間に収まっていますが、取引の状況によっては、「現在価格」がこの範囲内に収まっていないことも、しばしばあるみたい…。つまり、「歩み値」が更新されないまま(約定のないまま)時間が過ぎ、気配値だけが動いていくという状態になることが結構あるようなのです。
板が薄いからなのか、なんなのか、原因はよくわからないものの、株取引経験者の方は、アレ? と違和感を感じるかもしれません。そういう事態も株取引などと比べて起こりやすい、ということを頭に入れて取引に臨んでいただいた方が良いかもしれません。
■「気配値一覧」では、かなり離れた価格の注文も確認できる
また、ここでは、取引画面の中には納まらないすべての気配値が一覧見られる「気配値一覧」や、先ほど出てきた「歩み値」も一覧で表示することができますよ。
まずは、「気配値一覧」から。すべて表示すると、かなり縦に長くなってしまいますので、ここでは気配値一覧の冒頭と最下部を切り取って掲載してみました。
上部の価格は、現在の価格(記事執筆時点で、だいたい72万円台だった)と似たような水準ですが、下部の価格を見ると、とんでもない価格が表示されていると思います。
最下部の価格は、売りが121万円、買いが35万円…。現在価格が72万円台ですので、普通に考えると、今すぐこの注文に応じてくれる人はいないですよね。これは約定するまで相当時間はかかってもいいと気長に待っている注文なのでしょうか? それとも…。
何が起こるかわからないのが仮想通貨の世界。何らかの異変によって短期間のうちにこんなトンデモない価格まで相場が変動することもないとは断言できません。そういう万が一の異変を狙った注文なのでしょうか?
■売買区分も表示された「歩み値」が特徴的
続いて、「歩み値」です。「歩み値」は、お伝えしたとおり、売買が成立した価格と数量を時系列でズラっと表示したもの。約定した注文のサイズを確認することで、大口注文の動向などを知ることができます。
株取引の取引ツールなどで見られる「歩み値」では、通常、売買区分が表示されていないように思いますが、GMOコインが提供しているものでは、売り買いの別が各注文ごとに明示されているのが特徴的。これは、結構、見やすいかもしれません。
売買が成立するということは、一方に売り手がいれば、もう一方に必ず買い手がいるわけですが、ここの区分が「売」になっているということは、おそらくあらかじめ板に出されていた「買」の注文に対して、「売」の注文をぶつけていったという意味だろうと思われます。
以下に示した歩み値には区分が「売」のものが多くなっていますが、このようなときは指値して待っていられずに、すぐ売りたい人が多い状況と考えられます。
■コスト的には「販売所」より「取引所(現物取引)」の方がお得
ちなみに、「販売所」と「取引所(現物取引)」のほぼ同時刻に取得したビットコイン価格は、ご覧のとおり。
販売所のスプレッドは固定されたものではありませんが、見ていた限り、常時、1万5000円くらいで推移していました。「取引所(現物取引)」の方は、取引の活況具合によって気配値の状況も変わってきますが、0.01%の手数料を加味してもなお、販売所よりも「取引所(現物取引)」の方がコスト的には圧倒的に有利な印象です。
仮想通貨を、じっくり中長期で保有するだけでなく、積極的に売買差益も狙いたいという方は、「販売所」よりも「取引所(現物取引)」サービスの方が使いやすそうですね。
このほか、「取引所(現物取引)」には、「販売所」にはなかった「執行数量条件」という項目がある点にも注意しましょう。要は、「取引所(現物取引)」では「注文が一部約定する」という事態が起こるということなのですが、具体的には、成行注文の場合は、約定しなかった注文は失効し、指値注文の場合は、約定するまで残数量の注文は有効と扱われることになります。覚えておいてくださいね。
続いては、証拠金取引対決。既存の「仮想通貨FX」と…
続いては、証拠金取引対決。既存の「仮想通貨FX」と新サービス「取引所(レバレッジ取引)」を比較してみましょう。
サービス名 | 仮想通貨FX | 取引所(レバレッジ取引) |
銘柄 | ビットコイン/円 イーサリアム/円 ビットコインキャッシュ/円 ライトコイン/円 リップル/円 |
ビットコイン/円 |
注文手数料 | 無料 | 無料 |
レバレッジ | 5倍・10倍 (10倍が選択できるのはビットコイン/円のみ) |
10倍 |
必要証拠金 | 建玉金額の20%に 相当する日本円 (レバレッジ5倍の場合) |
建玉金額の10%に 相当する日本円 |
最少注文数量 (最少注文単位) |
0.01BTC/回(※) (新規・決済とも) |
0.01 BTC / 回 (新規・決済とも) |
最大注文数量 | 2BTC/回(※) (新規・決済とも) |
2BTC/回 |
最大取引数量 | 1000BTC/日(※) | 1000BTC/日 |
建玉保有上限 | 20BTC (買建玉・売建玉各) |
20BTC (買建玉・売建玉各) |
両建取引 | ○ | ◯ |
価格表示 | 2WAYプライス | 板情報 |
注文方法 | 成行、指値、逆指値、IFD、OCO、 IFD-OCO |
成行、指値 |
執行数量条件 | - | 《成行注文》 注文が一部約定した後に未執行数量が残った場合、その残数量を失効とする 《指値注文、ロスカット時》 注文が一部約定した後に未執行数量が残った場合、その残数量を有効とする |
ロスカット | ◯ | ◯ |
現引/現渡し | × | ○ (1BTC以上10BTC以下で 週1回のみ可能) |
取引ツール | スマートフォンアプリ 『ビットレ君』 |
スマートフォンアプリ 『GMOコイン 仮想通貨ウォレット』 |
レバレッジ手数料 | 0.04%/日 | 0.04%/日 |
ロスカット手数料 | なし | 建玉レート×建玉数量 ×0.5%/回 |
現引/現渡し 手数料 |
- | 建玉レート×建玉数量 ×20%/回 |
(※)ここでは比較のため、ビットコインについてのみ明記
取扱い通貨ペアについては、現物取引と同様、既存サービスはアルトコインも扱っているのに対し、新サービス「取引所(レバレッジ取引)」はビットコイン/円のみとなっています。
必要証拠金は「仮想通貨FX」が、基本20%(ビットコイン/円でレバレッジ10倍を選択した場合を除く)なのに対して、「取引所(レバレッジ取引)」は10%。取引量についての各ルールは、基本的に同じです。
価格表示については、「仮想通貨FX」では2wayプライス方式、「取引所(レバレッジ取引)」では板が採用されています。また、「取引所(現物取引)」と同様、「取引所(レバレッジ取引)」でも、「気配値一覧」や「歩み値」を確認することが可能です。
ちなみに、「仮想通貨FX」と「取引所(レバレッジ取引)」の同時刻に取得したビットコイン価格は、ご覧のとおりです。「販売所」と「取引所(現物取引)」ほどの差は感じませんが、コスト面では、やはり「取引所(レバレッジ取引)」の方が有利なようです。
■FXトレード経験者には「仮想通貨FX」の方がなじみやすそう?
ただし、注文の種類については、表に記載したとおり、「仮想通貨FX」の方が豊富です。IFDなどの複合注文も用意されていますので、相場状況に応じて、多様な注文を使った戦略を立てることができます。こうした複合注文は、外国為替証拠金取引の方のFXでも一般的に使われていますから、FXトレーダーにはなじみのある注文ではないでしょうか?
反対に、「取引所(レバレッジ取引)」は成行と指値のみですから、普段、FXトレードを行っている方からすると、もしかすると、少し注文の種類には物足りなさを感じるかも…?
また、スマホアプリについては、「取引所(レバレッジ)」取引には、「販売所」、「取引所(現物取引)」と共通のアプリ、『GMOコイン仮想通貨ウォレット』が用意されており、「仮想通貨FX」には専用のアプリ、『ビットレ君』が用意されています。
『ビットレ君』は、トレーダーからの評価が高いGMOクリック証券[FXネオ]のスマホアプリの遺伝子を引き継いだ使い勝手の良いアプリ。以前、トレーダーのひろぴーさんも「サクサクトレードできる」とコメントしていました。GMOクリック証券[FXネオ]でFXトレードをしたことがある方やスマホでアクティブにトレードしたいと考えている方には、コスト面の問題はあるものの、『ビットレ君』が使える「仮想通貨FX」の方が、使いやすいのかもしれません。
【参考記事】
●仮想通貨で億り人になったひろぴーが語る米ドル/円よりビットコインが儲けやすいワケ
■「現引・現渡し」とは?
とはいえ、「取引所(レバレッジ取引)」にも、ならではの特徴はあり、たとえば「現引・現渡し」ができるというのもその1つ。これは、もともと株の信用取引で用いられる決済方法ですので、信用取引経験者の方はご存知かもしれません。信用取引の場合、「現引・現渡し」の対象は株ですが、GMOコインの「取引所(レバレッジ取引)」の場合、対象はビットコインです。
ここでいう「現引」とは、保有する買いポジションの買付け代金全額を差し入れて決済することで、ポジション分のビットコインをまるっと現物で受取ることを指します。
ビットコインを現物で保有したいと思ったタイミングでまとまった資金が用意できなかった場合に、ひとまず、レバレッジを効かせられるGMOコインの「取引所(レバレッジ取引)」で買いポジションを建てておき、資金が用意できた段階で「現引」すれば、おおよそ買いたいと思ったタイミングと同じ価格でビットコインの現物を手に入れることができる、といった活用法が考えられそうです。
もう1つの「現渡し」は、保有する売りポジションを、もともと保有しているビットコイン現物を差し入れることで決済し、売りポジション分の現金の返却を受けることを指します。
ビットコイン現物を差し入れて決済するワケですから、当然、あらかじめビットコイン現物を保有していなければ「現渡し」はできません。ビットコイン現物を保有しているけれど、これから値下がりしそう…なんて時に、「取引所(レバレッジ取引)」で売りポジションを建てておけば現物の値下がりリスクをヘッジできるワケです(「つなぎ売り」とか言われる)。
そして、売りポジションを建てたのに予想に反してビットコイン価格が値上がりしちゃった…なんて時も、「現渡し」を使って決済してしまえばOK。俗に「買いは家まで売りは命まで」なんて言われますが、このように現物を持ちながら、売りポジションを持つ「つなぎ売り」というやり方なら、そのような恐ろしい心配はありません。
「現引・現渡し」なんて耳慣れない言葉で、使い方がよくわからないなんて方もいるかもしれませんが、使いようによっては、戦略の幅は広がるかもしれないですよ。
GMOコインの「取引所(レバレッジ取引)」が実施する「現引・現渡し」は、1人あたり、1BTC以上10BTC以内で、申込みを行うと週に1回まで対応してくれます。「現引・現渡し」の申込受付け後に審査が行われ、それをクリアすると5営業日以内に実行されるそうです。
もっとも、「現引・現渡し」の手数料は20%と、ちょっとお高めではありますので、利用するにしても、コスト感がネックになりそうですが…。こういう決済方法もあるということで、覚えておいていただければと思います。
このほか、「取引所(レバレッジ取引)」では、「取引所(現物取引)」同様、注文の一部約定が起こりますので、注意が必要です。残った注文の扱いについては、成行注文の場合、約定しなかった注文は失効、指値注文の場合、約定するまで残数量の注文が有効となります。ロスカットの際はどうなるのか? という点ですが、この場合は、指値注文同様、約定されるまで有効というルールが適用されます。
なお、「取引所(レバレッジ取引)」では、ロスカット時にロスカット手数料(建玉レート×建玉数量×0.5%/回)が取られてしまいますので、うっかりロスカットにかからないよう、普段から資金管理には気を付けたいですね…。
■自分にピッタリのサービスは? ビットコインがもらえるキャンペーンも
ということで、GMOコインのサービスが4種類になったわけですが、どれを利用するか迷う…という声も聞こえてきそうです。そんなあなたのために…GMOコインのウェブサイトには、2つの質問に答えるだけでオススメのサービスを提示してくれるコンテンツも用意されていますよ!
これから仮想通貨の取引をしてみたいと考えている方も、試しにチェックしてみてはいかがでしょうか?
GMOコインでは、今なら新規口座開設で、もれなくビットコインが2万Satoshi(0.0002BTC)もらえるキャンペーンも実施中です。
GMOコインからの口座開設書類発送後7日以内に、口座開設を完了(ログイン後に口座開設コードの入力および2段階認証設定を完了)すると、口座開設完了翌日に、ビットコイン2万Satoshiがプレゼントされます! 元手0円でビットコインを入手できるこの機会を、ぜひ、活用してみてくださいね。
(※各種サービスやキャンペーンなどの詳しい内容については、GMOコインのウェブサイトなどで必ずご確認ください)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)