■年末も米ドル高がコンセンサスだが…
みなさん、こんにちは。
早いもので、今年(2018年)もあと1カ月強。
2018年初旬は米ドル安で始まった相場も、米ドル金利の上昇もあり、春先からはユーロ/米ドルを中心に米ドル高に。
市場参加者の間では、12月のFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ予測もあり、年末も米ドル高というのがコンセンサスになりつつあります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
ただ、2008年以降、長期に渡る米ドルの上昇を受け、BIS(国際決済銀行)が算出している名目実効為替レートは、かなりの高値圏に達しています。
(出所:Bloomberg)
このBISが算出している名目実効為替レートは、通常ご紹介させていただいているドルインデックスと同様に、米ドルがどのくらい強いのかを表しています。
この数値によれば、現在の米ドルは、2002年以降の高値圏に到達していることが示されています。
2000年前半といえば、ユーロ/米ドルが0.8230ドルの安値に到達した局面であり、このことから現在の米ドルは、かなりの高値圏に突入しているのではないかと想定しています。
(出所:Bloomberg)
ただ、長期に渡って米ドル高を牽引してきたFRBの利上げが、まだ継続中であるというのがコンセンサスであり、その意味において、米ドルはさらに続伸するのではないかという意見が大半。
逆説的にいえば、FRBが金利を中立とした局面で、米ドルはピークアウトするとも言えます。
■FRBが「中立金利」とした時点から米ドルは下落
その点については、クラリダFRB副議長が興味深いコメントをしています。
11月16日(金)に、クラリダFRB副議長が米CNBCテレビのインタビューで下記のようなコメントをしたことで、2019年のFRBの利上げ予測が後退してきています。
「世界的な減速を示唆する証拠はある」
政策金利については、
「(景気を過熱も冷やしもしない)中立金利に近づいている」
メルマガ「FXトレード戦略指令!」では何度かご紹介させていただいてますが、FRBが「中立金利」とした時点から、米ドルは下がると想定しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
もちろん、今回はクラリダFRB副議長が「近づいている」と言っているだけで、他のFOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーの意見とは相違するのでしょうが、FRB副議長が中立金利に近づいているというコメントしたことに注目しています。
来年(2019年)にかけて…
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