■日米交渉で為替条項が盛り込まれる可能性が高まった?
先週(1月28日~)、注目されたのが浅川財務官。日米交渉の争点になるであろう為替条項について、「ちょっとしっくりこないところがある」と発言しました。
この発言は、逆に為替条項が盛り込まれる可能性の高まりを連想させます。
為替条項が盛り込まれれば円高圧力になりますね。
今週2月5日(火)に、トランプ米大統領の一般教書演説がありますが、重要なのは2月15日(金)が期限となっているつなぎ予算の行方。再び政府機関が一部閉鎖されるリスクが意識されそうです。
政府閉鎖の影響で止まっていたIMM(国際通貨先物市場)ポジションの発表は再開されましたが、出てきたのは2018年12月24日(月)集計分の数字だけ。今後、火曜日と金曜日ごとに1週分ずつ発表して、遅れを取り戻していくようです。
気をつけたいのが、チャイニーズニューイヤー。中国の春節のため、今週(2月4日~)はアジア市場の流動性が薄くなります。
フラッシュクラッシュほどのことはないと思いますが、動く可能性があり、要注意ですね。
【参考記事】
●フラッシュ・クラッシュで米ドル/円が暴落! 株の下落を伴えば、100円割れの可能性も!?(1月7日、西原宏一&大橋ひろこ)
●フラッシュ・クラッシュの真犯人はトルコリラ!? クラッシュ時もスプレッドが優秀なFX会社は?
●フラッシュクラッシュのロスカット等未収金は過去3番目の規模! 25%がくりっく365から発生
●凄腕FXトレーダー3人の2019年相場予想! 米ドル/円クラッシュ後の動きはどうなる?
英国については、いかがですか。
ブレグジット修正案の英議会採決が終わり、ゴールドマン・サックスはノーディール・ブレグジット(合意なき離脱※)の可能性を10%から15%へ引き上げました。
日産自動車は、英国で生産予定だった「エクストレイル」次期モデルの生産を英工場から九州工場へ切り替えると発表しましたし、不透明感は晴れませんね。
(※編集部注:「合意なき離脱」とは、2年間の交渉で合意に至らず、何の取り決めもないまま、英国がEUを離脱すること)
■米ドル/円が110円を大きく超えるのは厳しそう
強い動きをしているのが、先週(1月28日~)もお伝えしたカナダドル。
米国の利上げ打ち止めにより、金融要因から考えるとゴールドや原油などのコモディティ市場が強含むことになりますし、そうなればカナダドルには、まだ上昇余地があるのかもしれません。
【参考記事】
●注目のFOMCは「バイ・ザ・ファクト」に注意! 6週連続陽線のポンド/ドル、1.40ドルへ!?(1月28日、西原宏一&大橋ひろこ)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/カナダドル 日足)
英ポンドは対米ドルで1.32ドル台まで急騰したこともあり、英ポンドのロングもいったん小休止。
今週(2月4日~)はチャイニーズニューイヤーでもあり、少し材料に欠ける展開となるかもしれませんが、米ドル/円が110円を大きく超えるのは厳しいでしょう。110円近辺をめどに米ドル/円の戻り売りでしょうか。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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