■トルコCPIが昨年8月以来の高水準
先週(2月3日~)発表された、トルコの12月のCPI(消費者物価指数)は12.15%となりました。昨年(2019年)8月以来の高水準です。

(出所:Bloomberg)
TUIK(トルコ統計局)の計算方法変更にもかかわらず、予想外に高かった数字に市場関係者は驚いています。
TUIKは、今年(2020年)からCPIの計算における食料品のウェイトを23.29%から22.77%に、ガソリン税、高速道路・橋の利用料金などの運輸費のウェイトを16.78%から15.62%に引き下げ、逆に、アルコール飲料とたばこのウェイトを高くしています。
これは、インフレ率を低く見せるための工夫です。
実際に、たばこは、今月(2月)、初めて値下げされました。
■インフレ率上昇懸念も、トルコ経済は回復継続へ
インフレ率の上昇は懸念すべきですが、個人的に、トルコ経済の回復は続いていると考えます。
1月の新車販売台数は、前年同月比で89.8%増、製造業のPMIも22カ月ぶりに50を超えてきました。

(出所:Bloomberg)
トルコの経常赤字のほとんどを占める原油価格の下落によって、インフレ率の上昇圧力も弱まると考えます。
【参考記事】
●インフレ減速と原油下落はトルコに追い風! 21円台維持はハルクバンクへの罰金次第か(2018年11月7日、エミン・ユルマズ)

(出所:Bloomberg)
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