■期末の動きは本流とは別。今後は米ドル安か
本日(3月31日)は、期末になります。
金融ショックが起きたときの期末は、機関投資家のリバランスが、大きく出てくる可能性があります。
東京市場に関しては、日経平均や米ドル/円は、底堅くなる可能性はあります。しかし、その後のリバランスで、一時的に乱高下する動きが考えられるため、今日(3月31日)の動きに関しては、本流とは別の動きと考えるべきかと思います。
株式市場の急落も、財政政策や金融政策で、いったん下げ止まり。為替市場は、FRBによる無制限の量的緩和の影響もあって、FRBのバランスシートも5兆ドルを突破しており、米ドル安に推移するのではないかと思います。
■ユーロ/米ドルと米ドル/円はどうなる?
ユーロ/米ドルに関しては、ECB(欧州中央銀行)が、国債購入プログラムOMT(アウトライト・マネタリー・トランザクション)を通じて、無制限に国債を買い入れる可能性があります。これは、ユーロ安の材料になるため、ユーロ/米ドルでは米ドル安の方が強いと思いますが、綱引きになると思います。

(出所:Trading View)
米ドル/円に関しては、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、運用資産に占める外債比率を、15%から25%へ引き上げます。
さらに、許容幅を±6%としていることから、最大で外債比率を31%まで引き上げることができます。これは、円安の材料にもなるため、米ドル/円は下げたとしても、勢いが出ないことになります。

(出所:Trading View)
■英ポンド/米ドルに底打ちのパターン確認
英ポンド/米ドルは、長期のサポートである1.20ドルを下抜け、3月20日(金)と25日(水)は、その水準がレジスタンスとなっていましたが、26日(木)に、そこを超えてきました。
サポートがレジスタンスとなり、その後、そこを超えたときは、底打ちしたパターンとなることが多く、英ポンド/米ドルは買い方向で考えています。

(出所:Trading View)
豪ドル/米ドルは、0.60ドルのサポートを下抜けて、0.5510ドル近辺まで下がりましたが、現在は0.61ドル台まで戻ってきました。
まだ、原油価格が軟調なため、資源国通貨の豪ドルも軟調ですが、FRBの無制限量的緩和もあって、米ドル安になると思いますので、豪ドル/米ドルも買いで良いのではないかと考えています。

(出所:Trading View)
FRBの実質ゼロ金利政策や無制限の量的緩和は、米ドル安への材料になるため、新型コロナウイルス相場が落ち着いてきたのであれば、トレードとしては米ドル売りで考えたいと思います。
【参考記事】
●FRBが無制限の量的緩和をしてもまだドル高。ドル安に反転してくるのはいつか?(3月24日、バカラ村)
●「株安・米ドル高」の流れは早晩反転か? 豪ドルは悪材料出尽くしで中期的に反発へ(3月26日、西原宏一)
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