■NY州が外出禁止令。リスクを取れない状況が続く
新型コロナウイルスの影響が大きく、米NY(ニューヨーク)州では外出禁止令が出ました。
感染拡大が収まらず、病院の収容力を超えたことによる対応です。
金融市場は、この新型コロナウイルスの感染者の拡大が収まるか、治療薬が正式に効くとわかるまでは、リスクを取れる状況ではない状態が続きます。
【参考記事】
●これは、リーマンショック以上の危機!! 世界的な米ドル不足で米ドル全面高に(3月19日、今井雅人)
■米ドル不足で各国が協調も、反転にはまだ早い
金融市場は混乱が続いていますが、その対応として、各国中銀が金融政策で緩和させようとしています。
為替市場では米ドル不足のため、日本時間3月16日(月)にFRB(米連邦準備制度理事会)がその対応として、日銀やECB(欧州中央銀行)などと、通貨スワップ協定の拡充策を結びました。
さらに3月19日(木)には、オーストラリア・ニュージーランド・メキシコ・シンガポール・ブラジル・韓国・スウェーデン・ノルウェー・デンマークの9カ国の中央銀行と、米ドルの流動性を確保するための協定を結びました。
為替市場では、米ドルが急騰していましたが、これで、その動きも緩和されるものと思います。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
ただ、株式市場の急落が激しかったこともあり、ファンドの中には解散するところもあると思いますので、そのポジションの手仕舞いとして、米ドルへの資金還流がまだ出てくるものと思います。そのため、米ドル高が反転すると考えるのは、早いかと思います。
■今週は米国の財政政策が成立するかに注目!
金融政策だけでは、株式市場が下げ止まらないこともあり、トランプ大統領は2兆ドルの財政政策を検討しています。
ただ、まだ米議会では成立しておらず、今週(3月23日~)は、これが成立するのかに注目が集まるところです。

トランプ大統領が検討している2兆ドルの経済対策は、民主党が法案採決に進む動議を2日続けて否決している。バカラ村氏は、米議会で法案が採決まで持ち込まれ、成立するかが今週の注目材料だと指摘している (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
どの程度の規模で成立するのかも注目ですが、大規模な財政政策が出てくるようであれば、株式市場の下げも止まるのではないかと思います。

(出所:Bloomberg)
■緊急FOMCで無制限の量的緩和策を決定
3月23日(月)には、緊急のFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。
それまでにも、今月(3月)に入ってから、臨時のFOMCは2回開催されており、3月3日(火)に0.5%の利下げ、3月15日(日)には1.0%の追加利下げと7000億ドル規模の債券買い入れ策を発表していました。
しかし、株式市場の下落が止まらなかったことから、23日(月)には、無制限の量的緩和を行い、米国債や住宅ローン担保証券を必要なだけ買い取る方針を発表しました。

FRBは3月に入って3度目となるFOMCを23日に開催。無制限の量的緩和を行い、米国債や住宅ローン担保証券を必要なだけ買い取る方針を発表した。写真はFRBのパウエル議長 (C)Bloomberg/Getty Images News
できる限りの金融政策を出してきたことにより…
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