■日本は「MMTライト」くらいまで来ている
では、本当に何もないのかというと、そういうことは絶対ありません。
その場合、「通貨」が下落し、インフレになることでツケを払います。
MMT理論では、本当にハイパーインフレになりそうになったら、そこで政策を止めることになっています。
しかし、本当にできるのか。そもそもハイパーインフレの入り口まで行っていいのでしょうか?
日本がすでにMMTなのかというと、議論はあると思いますが、「MMTライト」、「MMTミニ」ぐらいのところに来ているのではないでしょうか。
【参考記事】
●伝説のディーラー・藤巻健史氏に聞く(3) 日銀破綻に備え、仮想通貨口座は持っておけ!(2019年3月20日)
●伝説のディーラー・藤巻健史氏に聞く(2) 日銀破綻を経て日本の財政は再建される!(2019年3月15日)
●伝説のディーラー・藤巻健史氏に聞く(1) 東京五輪前にハイパーインフレで円大暴落!?(2019年3月12日)
■リスクは円安方向。米ドル/円は110~112円へ
円の相場観に関して、円は割安であること、コロナ危機でデフレがさらに進行すると見ていたことから、円は上昇するのではないかと思っていました。
しかし、第2次補正予算の数字を見て、気持ちは変わりました。すでにMMTライトなので、リスクは円安方向かもしれません。
米ドル/円は長い間、107円台でのもみ合いが続きましたが、リスクとしては円安方向を見たいと思います。110円、そして112円方向でしょうか。

(出所:TradingView)
■4年弱のサイクルがあるユーロ/円は大底形成中かも
欧州では「欧州復興基金」設立が決まりそうです。
初めてEU(欧州連合)名義での資金調達が始まりますが、画期的なことです。
【参考記事】
●巨額コロナ復興基金案公表でユーロ反発! 香港情勢巡る米中関係悪化で豪ドル失速…(5月28日、西原宏一)
ユーロ/円の長期チャートを見ると、過去、大底をつけたのが、2009年1月、2012年7月、2016年6月と、おおよそ4年を少し切るサイクルで来ています。
仮に前回同様、3年11ヵ月とすると、それは2020年5月となります。
サイクル的にも、ユーロ/円は長期の大底形成をしつつあるのかもしれません。

(出所:TradingView)
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【参考記事】
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