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西原宏一_メルマガ取材記事
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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

ドルインデックスの89台までの低下を予想。
ユーロや豪ドルの押し目買いを継続!

2020年12月15日(火)11:25公開 (2020年12月15日(火)11:25更新)
バカラ村

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■英ポンド、ヘッドラインで乱高下

 ブレグジット(英国のEU離脱)問題に関しては、最近は同じ内容になってしまっていますが、今週(12月14日~)もほぼ、同じような感じになっています。

 結局、何も進展していない、ということになりますが、英ポンドはヘッドラインで乱高下を繰り返しています

【参考記事】
移行期間終了迫るブレグジット協議に注目! 合意なければ、英ポンド/円は131円へ下落!?(12月8日、バカラ村)
ブレグジット=英国のEU離脱とは? 欧州連合離脱の経緯、離脱までの過程を解説

ブレグジット協議の期限は、これまで何度も延期されてきましたが、今回も延期されました。

 先週(12月7日~)は、EU(欧州連合)首脳会議前の12月10日(木)が期限とされていましたが、これが13日(日)まで延長されました。

 先週後半までに合意できていなかったことや、ジョンソン英首相の「合意なき離脱の可能性は非常に高い」などの発言もあり、合意なき離脱懸念が高まったことで、英ポンド/米ドルは1.3134ドルまで下がりました。

 週末にブレグジット交渉が続けられましたが、漁業権や公平な競争の分野で折り合いがつかずに終わりました。

 ただ、協議は継続となり、それによって合意なき離脱懸念が和らいで、英ポンドは12月14日(月)、ギャップアップで取引開始。英ポンド/米ドルは一時1.3445ドルまで上昇しました。

英ポンド/米ドル 4時間足
英ポンド/米ドルの4時間足チャート

(出所:TradingView

■移行期間が終了する12月末まであとわずか

 協議の期限延長は何度も繰り返されていますが、12月末には移行期間の終了期限となるため、どれだけ協議が続いたとしても、そのときまでに合意できていなければ、合意なき離脱となり、英ポンドは急落していくことになります。

 お伝えしているとおり、これまで何度も協議が延期されたものの、折り合いがつかないので、もう交渉を打ち切ってもいいようにも思いますが、いまだに協議の期限を延長して継続し続けるということは、英国側もEU側も、合意なき離脱にしたいとは思っていないということだと思います。

 そのため、どこかで折り合いを付けるのではないかと思います。

 そうであれば、英ポンドを買えばいいということになるのですが、合意なき離脱の可能性もまったくないわけではなく、もし協議の打ち切りとなれば、英ポンドは急落し、長期的にも英ポンドは下がっていくのではないかと思います。

英ポンド/米ドル 週足
英ポンド/米ドルの週足チャート

(出所:TradingView

 これも繰り返しになりますが、トレード面からすれば、合意なき離脱になったときの方が、英ポンドの下げのトレンドは長く続くと思いますので、あとから売っても間に合うと思います。

【参考記事】
移行期間終了迫るブレグジット協議に注目! 合意なければ、英ポンド/円は131円へ下落!?(12月8日、バカラ村)
ブレグジット最終局面! 英ポンド/ドルは合意ありで1.40、合意なしで1.20ドル方向か(12月9日、志摩力男)
英ポンドに妙味あり! ノーディールなら対米ドルで1.25ドルくらいまで下落か(12月14日、西原宏一&大橋ひろこ)

■ラガルド総裁から強いユーロ高けん制はなし

 先週、12月10日(木)にはECB(欧州中央銀行)理事会が開催されました。政策金利は据え置きでしたが、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)を5000億ユーロ増額し、2022年3月までと9カ月間の延長。TLTRO(条件付き長期リファイナンスオペ)を1年間、延長しました。

 そして、注目されたラガルドECB総裁のユーロ高けん制については、「物価に下押し圧力をかける」と発言

ラガルドECB総裁の写真

ラガルドECB総裁は12月10日のECB理事会後の記者会見で、ユーロ高は物価に下押し圧力をかけると発言した (C)Visual China Group/Getty Image

 けん制としては、それほど強い発言ではなく、ユーロ/米ドルも1.21ドル台で推移しています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドルの日足チャート

(出所:TradingView

■今週はFOMC。反応しやすいのは米ドル安方向か

 今週は、12月15日(火)~16日(水)にFOMC(米連邦公開市場委員会)が予定されています。

 フォワードガイダンスの強化が予想されていますが、一部では緩和期待もあります。

米ドルは下降トレンドということもあり、反応しやすい動きとしては米ドル安だと思います。

ドルインデックス 日足
ドルインデックスの日足チャート

(出所:TradingView

■ドルインデックス、89台までの低下予想を維持

 ラガルドECB総裁のユーロ高けん制発言が弱いこともあり、ユーロ/米ドルも押し目買いのトレードで良いのではないかと思います。

 ワクチンの接種も始まり、追加経済対策もまだ合意されていないとはいえ、今後、出てくるのはほぼ確実なため、リスク選好はまだ続くと思います。

 これまでと変わりませんが、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルなどの押し目買いが、まだ上手くいくのではないかと思います。

【参考記事】
オセアニア通貨の押し目買いが良さそう。イエレン財務長官で2021年の市場は安定か(12月1日、バカラ村)
コロナショック後の豪ドルは30%超上昇! 2021年の豪ドル/円は、90円を目指すか(12月10日、西原宏一)

豪ドル/米ドル 日足
豪ドル/米ドルの日足チャート

(出所:TradingView

ドルインデックスも、89台まで下がるという考えのままで、ユーロ/米ドルでは1.24ドルまで上昇しても良いのではないかと思います。

【参考記事】
主要通貨で横ばい多いが、長期的なドル安見通しに変化なし! 経済対策協議にも注目(11月24日、バカラ村)
ユーロ/米ドル、1.1600ドルで底をつけた! まず1.20ドル、長期的には1.24ドルも期待(11月17日、バカラ村)

ドルインデックス 週足
ドルインデックスの週足チャート

(出所:TradingView

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドルの日足チャート

(出所:TradingView

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