※この記事は2009年に公開された記事であり、内容に一部古い情報を含みます
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——ところで、最近の米国株式市場について、注目しておいた方がいい点、気をつけた方がいい点は何かありますか?
■今の米国株式市場は「板」が薄い
今の米国株式市場ではある種の「過疎化」が進んでいるんです。「板」が薄いんですよ。これが大きな特徴であり、注目点です。
——「板」というのは、買い注文と売り注文が今、どれだけ出されているかという情報ですね。日本でも株のデイトレをやる人にはおなじみです。
なぜ、「板」が薄くなっているかというと、ヘッジファンドや投資銀行があまり相場を張らなくなっているからです。
■高いレバレッジをかけられなくなったヘッジファンド
今、ヘッジファンドは解約の嵐ですから、ポジションの整理をどんどん進めています。以下の図のとおり、ヘッジファンドは以前のように高いレバレッジをかけることができなくなっているのです。

■投資銀行も自らリスクをとらなくなった
また、投資銀行もバランスシートを圧縮する必要に迫られています。1日平均して投資銀行が許容できる損のことをバリュー・アット・リスク(VaR)というのですが、このところ、このVaRが各社ともずいぶん下がりました。
以下のグラフはメリルリンチとゴールドマン・サックスについて、8月末で終わる四半期のVaRを比較したものです。両社ともかなり下がっているのがわかるでしょう?

これが示すのは投資銀行が自らリスクをとって、機関投資家の注文に買い向かったり、売り向かったりすることで市場に流動性を提供することをしなくなってきているということです。
■「ねずみ講」事件が及ぼす波紋
さらに、少し前に元ナスダック会長でマドフ証券の会長であるバーナード・マドフが「ねずみ講」事件で逮捕されたことも問題です。
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