米ドル/円急落。オミクロン株検出で市場はリスク回避に動く
先週(11月22日~)金曜日は大きく動きました。
南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が検出されたとの報道で、リスク回避の動きとなりました。
オミクロン株のワクチンの有効性が不明なことや感染力が高いことなどからリスク回避となり、米ドル/円は115.37円から113.05円まで、1日で232pipsも下落しました。
米ドル/円が2円幅以上も動くことは久しぶりです。
(出所:TradingView)
オミクロン株の影響もありますが、11月25日(木)は米国では感謝祭だったこともあり流動性が低下していたことや、市場のポジションが米ドル/円の買いに偏っていたことなどが、大きく下落した理由となります。
米ドル/円の市場予想は、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策などでほとんどが買い方向だったことや、115円の節目も超えていたこともあって、米ドル/円は買われやすい状況だったため、そこに悪い材料が出たことで、一気に急落したことになります。
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今回のリスク回避は、円高・ユーロ高。米ドル/円の上昇トレンド回帰は時間がかかるか
リスク回避のときは、通常は円高・米ドル高ですが、今回は円高・ユーロ高となりました。
市場のポジションは米ドル/円の買いだけでなく、ユーロ/米ドルも売りに偏っていたことから、ユーロも巻き戻しの動きにつながりました。
(出所:TradingView)
オミクロン株の詳細がわかるには2週間程度必要となるため、その間にリスク回避の内容も出てくると思いますので、米ドル/円が上昇トレンドに戻るにはしばらく時間がかかりそうです。
長期の予想は、米ドル/円は買い方向でいいと考えていますが、まだ市場予想もその方向へ偏っていることもあって、市場予想で売り方向が出てくるまでは上昇しにくいように思います。
(出所:TradingView)
今週はボラティリティ上昇で日中の値幅が出やすい。米ドル/円は短期的に戻り売り、長期では押し目買い目線
今週(11月29日~)は月末要因や米雇用統計などがあり、ボラティリティが上がっていることもあって、日中の値幅が出やすいときだと思います。
オミクロン株の詳細がわかるまではリスク回避の材料も出てくると思いますので、米ドル/円は短期的には戻り売りで考えています。
(出所:TradingView)
今週(11月29日~)のレンジとしては、112.70円~114.50円で考えていますが、ボラティリティが高まっていることもあって、通常のレンジ幅よりも大きく動く可能性もあります。
短期的には戻り売りで考えていますが、ただ長期に関しては押し目買いのままで考えています。
長期に関しては、112.70円も下抜けないと売り予想が出てこないと思いますので、長期の買い場もそれよりも下になると思います。
(出所:TradingView)
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