昨夜から世界の為替相場、株式相場はムチャクチャな荒れ模様となっている。
■NYダウが一時、前日比998ドル安の暴落!
日本の連休中にグングン下がっていき、注目を集めていたのはユーロ/米ドル。ギリシャ問題への懸念が一段と深まり、1.30ドルを割れて順調に(?)下げ幅を拡大していった。
そして、欧州の財政懸念でただでさえ、怪しい雲行きになっていたところに5月7日(金)の日本時間未明に、米国株式市場で誤発注があり、NYダウが一時、前日比998ドル安という、とてつもない暴落を起こした。
■主役は「ユーロ/米ドルの下げ」から「円全面高」へ
これで、さまざまな相場が一気にリスク回避方向へ動くこととなり、為替相場も「ユーロ/米ドルの下げ」よりも、「円全面高」へ主役交代といった趣きになっていった。
何か異常な事態が起きると、光り輝くのはいつも円だ。
以下は5月6日(木)の高値と5月7日(金)の安値を比べたもの。ユーロ/円、英ポンド/円などは短期間で10円以上の強烈な下げとなっている。
・米ドル/円 94円台→87円台
・ユーロ/円 121円台→110円台
・英ポンド/円 142円台→129円台
・豪ドル/円 85円台→76円台
株式市場の暴落に引きずられた形の急激な円高進行だったが、株暴落が誤発注によるものということが明らかになるに連れ、米国株式市場が急激に値を戻す展開になってくると、それに連れて、為替相場も再び円安方向へ戻っていくこととなった。
以下のとおり、ユーロ/米ドルとユーロ/円の4時間足チャートを比べてみると、ユーロ/米ドルはずっと徐々に下がっていく順調な下落トレンド(?)にある一方、ユーロ/円は突発的な事件により、一時的に急落し、そこから急速に値を戻している…といった違いがよくわかる。
ユーロ/米ドル 4時間足
ユーロ/円 4時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
株式の誤発注は突発的な事故にすぎないとしても、欧州の財政懸念が払拭されたわけではまったくないわけだから、今後の相場展開は余談を許さぬところだ。
■大イベント・米国雇用統計でさらに大きく動くか?
5月7日(金)の東京時間は相場はいくぶんは落ち着きを取り戻したとはいえ、上がったり、下がったり、通常時に比べるとはるかにボラティリティの大きな相場となっている。
さらに本日、5月7日(金)は月に1回の大イベント・米国雇用統計の発表が控えている(日本時間 21時30分)。それによって、また、為替相場が大きく動く可能性も十分ある。
このところの為替相場は非常に荒い難しい動きとなっている。トレードする際は十分ご注意ください!
(ザイFX!編集部・井口稔)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
株式の誤発注は突発的な事故にすぎないとしても、欧州の財政懸念が払拭されたわけではまったくないわけだから、今後の相場展開は余談を許さぬところだ。
■大イベント・米国雇用統計でさらに大きく動くか?
5月7日(金)の東京時間は相場はいくぶんは落ち着きを取り戻したとはいえ、上がったり、下がったり、通常時に比べるとはるかにボラティリティの大きな相場となっている。
さらに本日、5月7日(金)は月に1回の大イベント・米国雇用統計の発表が控えている(日本時間 21時30分)。それによって、また、為替相場が大きく動く可能性も十分ある。
このところの為替相場は非常に荒い難しい動きとなっている。トレードする際は十分ご注意ください!
(ザイFX!編集部・井口稔)
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