米ドル/円は125.76円まで上昇。今後のインフレ指標はさらに重要に
為替市場はインフレがテーマのひとつとなっています。
4月5日(火)にはハト派のブレイナードFRB理事が「早ければ5月にもバランスシートの縮小をする可能性がある」と発言しました。
FRB(米連邦準備制度理事会)メンバーの中で、もっともハト派なブレイナード理事までインフレを懸念し、それを受けて米ドル/円は123円のレジスタンスを突破して、昨日(4月11日)には125.76円まで上昇してきました。
(出所:TradingView)
4月12日(火)は米国のCPI(消費者物価指数)の発表があります。
前回の上昇率は7.9%でしたが、今回は8.5%が予想されており、インフレのピークがまだ見えない状態です。
さらに4月13日(水)には卸売物価指数の発表もあり、こちらも前回(前年同月比:10.0%)からさらに高い数字が出る予想(前年同月比:10.6%)となっています。
卸売物価指数は、将来的にはCPIに影響してくるため、これが高いようであれば、まだインフレが収まらないということにもつながります。
これらインフレ指標において高い数字が出れば、米ドル/円はさらに上昇し、ピークを打った内容が出てくれば、米ドル/円は下がることになるため、今後のインフレ指標は重要です。
(出所:TradingView)
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各国の金融政策発表に注目。ECBがタカ派となれば、ユーロ上昇が期待できる
今週(4月11日~)は、各国の金融政策の発表があります。
13日(水)はRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])とBOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])の金融政策決定会合があります。
そして14日(木)は、ECB(欧州中央銀行)理事会が予定されています。
ECBに関しては、利上げは9月以降が予想されていますが、7月にも利上げをする可能性も出てきています。
ただ、今回のECB理事会は、ラガルド総裁が新型コロナウイルスに感染し、理事会の開催には支障はないようですが、材料としては薄くなる可能性もあります。
もしタカ派な内容が出てくるようであれば、ユーロは上昇すると思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)
4月5日(火)にRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])理事会があり、これまでハト派な内容を続けていましたが、声明では「忍耐強く」や「インフレが2-3%の目標内に持続的に収まるまで利上げをしない」などの文言が削除され、豪ドルは上昇しました。
(出所:TradingView)
これと同じように、ECBもハト派な内容が続いていたこともあり、もしタカ派な内容となっていれば、ユーロの上昇が期待できることになります。
RBNZやBOCに関しては、0.50%の利上げの可能性があり、通常の利上げ幅0.25%よりも大きいため、金融政策正常化を急いでいることになります。
それに対して日銀は、まだ金融緩和を継続していることから、金融政策面から円安になりやすいことになります。
【参考記事】
●米ドル/円は、121.25円のサポートを背景に押し目買いで。IMMの円売り越しは10万枚を超えているが、円買い要因は見当たらない(4月5日、バカラ村)
ユーロ/円は、昨日(4月11日)137.13円まで上昇しました。
3月28日(月)に137.55円まで上昇しましたが、同水準は2018年の高値137.50円もあり、その水準がレジスタンスとなっています。
重要な高値を前に足踏みしていますが、134.40円ではサポートされており、ここを下抜けるまでは、まだ上昇が続くと考えて、買い方向でトレードするのがいいのではないかと思います。
(出所:TradingView)
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米ドル/円は125.85円を超えると、130円の節目ぐらいしか見当たらない。買いでのトレードを繰り返すのが良さそう
米ドル/円も昨日(4月11日)は125.76円まで上昇し、この上は2015年6月につけた高値125.85円がポイントになります。
(出所:TradingView)
米ドル/円を売る材料がないため、基本的には買いで考えるべきだと思います。
121.20円はサポートされていますが、それよりも上の123.40円がすでにサポートになっていて、この123.40円が割れるまでは買いでのトレードがいいのではないかと考えています。
125.85円の高値を超えると、目立ったレジスタンスがなくなり、130円の節目ぐらいしか見当たらなくなります。
どこで止まるのか、レジスタンスがなくなるため判断が難しいですが、止まりそうな高値を予想するよりは、サポートが切れるまでは、買いでのトレードを繰り返すのが良いのではないかと思います。
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