米ドル/円は121円台まで調整後は123円台へ反発。ウクライナとロシアが停戦合意なら円高になる可能性
米ドル/円は125.08円まで上昇しましたが、短期的に上昇スピードが速かったこともあり、121.27円まで調整しました。
この水準は、今回の上昇トレンドの38.2%戻しの水準でもあり、テクニカル的に下げ止まりやすかったことや、同水準では実需による買いも多かったようで、123円台まで反発しています。
(出所:TradingView)
円高になる材料は目先はなく、反対に円安になる材料は豊富にあります。
円高になる材料を探すとすれば、ウクライナとロシアの停戦が合意するようなことになれば、円高になる可能性があります。
通常は、リスク回避であれば円高、リスク選好で円安ですが、今回のロシアによるウクライナ侵攻では円高になっておらず、反対に資源価格の上昇を背景に円売りとなっています。
そのため、停戦合意となれば円高になる可能性があります。
(出所:TradingView)
そして、原油価格も調整により下がると思いますので、その点からも円が一時的に買われると思います。
またFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策正常化を急ぐことが後退することにもつながるため、その点も米ドル/円が下がる要因となります。
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IMMポジションは円ショート10万枚超も、円買い要因なく、米ドル/円上昇トレンド継続か
ただ、基本的には円売りの材料はいまだに豊富です。
FRBは5月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、0.50%の利上げを行う可能性があり、反対に日銀は指値オペをしていることから金融緩和政策が継続。
さらに黒田総裁は円安を容認しています。容認というよりも、円安になっているところに、さらに材料を投下したことから、積極的に円安にしようとしているようにも思います。
【参考記事】
●米ドル/円、トランプラリーやアベノミクスのときと同じ水準の歴史的な動き。4月は、次の動きを確認したい(3月29日、バカラ村)
IMM(国際通貨先物市場)ポジションでは、円ショート(売り)が10万枚を超えてきていますが、円を買う要因がないこともあり、まだ米ドル/円の上昇トレンドは続く可能性があると思います。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
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米ドル/円は目先はもみ合い。ただ、ポジション調整の売りが入れば121.25円をバックに押し目買いで
ただ、先週のコラムでも書きましたが、目先はMACD(期間の異なる2本の移動平均線の距離を視覚的にわかりやすく表した、トレンド系のテクニカル指標)が大相場と同じレベルの水準まで買われ過ぎとなっており、時間調整によるもみ合いの相場展開になるのではないかと思います。
【参考コンテンツ】
●MACDとは? 売買シグナルが早く出現する、移動平均線の進化系!?
大きな方向性は上昇だと考えているため、押し目買いのトレードが良さそうですが、ただ、しばらくはしっかりと利食いを入れるような局面ではないかと思います。
先週(3月28日~)から何度もサポートされている121.25円をバックに買いでいいのではないかと思います。
(出所:TradingView)
買い目線が多いこともあり、短期勢の買いポジションを狩るために海外勢が121円割れを狙ってくる可能性も考えられますが、割れるようであればそのあとの上昇が早くなると思います。
高いところで買うと、あとが大変だと思いますが、下がったところは買いというトレードがしばらく続くのではないかと思います。
来週(4月11日~)の週末はイースター休暇で、海外は4連休になります。
海外勢も米ドル/円は上昇だと考えているため、ポジション調整が出ない可能性も考えられますが、もしポジション調整の売りが出れば、そこは押し目買いの場面となりそうです。
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