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西原宏一_メルマガ取材記事
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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

今の米ドル安は一時的、リスク回避に戻れ
ば米ドル高に変わる。米ドル/円は125円を
サポートに、上がれば売り、下がれば買い

2022年05月31日(火)08:44公開 (2022年05月31日(火)08:44更新)
バカラ村

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米国のインフレピーク観測で米長期金利が調整入り。米ドル高トレンドも休止に

 米ドル/円は127円付近を中心とした推移が続いていますが、他のドルストレートは5月12日(木)付近が米ドルの高値となり、その後は米ドル安が続いています。

米ドルVS世界の通貨 日足
米ドルVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足

 市場には米国のインフレがピークを打ったとの観測もあって、米長期金利が調整し、それによって米ドル高トレンドも止まっている状態です。

米長期金利 日足
米長期金利 日足

(出所:TradingView

前回のコラムでは、月末が近いことから米国株の短期的な反発の可能性があることを述べましたが、想定した以上に勢いよく反発しており、主要3指数(NYダウ、S&P500指数、ナスダック総合指数)ともに5月18日前後の戻り高値も超えてきています。

【参考記事】
米ドル/円は、125円まで下落する可能性も十分にあり得る。上昇が再開するまでには、まだ時間が必要か(5月24日、バカラ村)

 4月からの下降チャネルの上限も超えているため、いったんは戻り局面となりますが、ただ中長期的には上がったところは売り場になると考えています。

 まだ大底を付けたというには早いように思います。

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為替市場は米ドル安がメイン。他のマーケットの影響を受けて推移していることが多くなっている

 今月(5月)に入ってからの為替市場は、他の市場の影響を受けて推移していることが多く、個々の動きは継続していない状態です。

 たとえば、通貨ユーロに関しては、ユーロ/米ドルは超長期のサポートゾーンとなる1.03ドル前半から反発し、ファンダメンタル面も7月のECB(欧州中央銀行)理事会での0.25%の利上げ見通しとなっていることから、ユーロが買われているように感じます。

 しかし、ユーロ/米ドルが上昇した5月12日(木)から見ると、ユーロ/豪ドルやユーロ/カナダドルやユーロ/英ポンドなどは、ほとんど横ばいで、決してユーロが強いというような動きではなく、米ドルが弱いだけの動きだと確認できます。

ユーロVS世界の通貨 日足
ユーロVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足

 5月25日(水)にRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の金融政策決定会合がありましたが、今後も0.50%の利上げの可能性があり、ニュージーランド/米ドルも堅調な動きのように感じますが、こちらもユーロのときと同様、ニュージーランドクロス(ニュージーランドと米ドル以外の通貨との通貨ペア)は、ニュージーランドドル/円を除いて強いとは言えない状態です。

ニュージーランドドル/米ドル 日足
ニュージーランドドル/米ドル 日足

(出所:TradingView

 したがって、最近の為替市場は米ドル安がメインとなり、そして円安、他の通貨は動きが無い、ということが言えると思います。

米長期金利の低下が米ドル安に影響。米ドル/円に関しては米長期金利をメインに見るべき

 米長期金利は5月9日(月)を高値に下がってきており、これが米ドル安に影響しています。

 米国株も先週(5月23日~)から上昇しており、リスク選好の動きから米ドル安に影響しています。

 そうであれば、米国の経済指標や、米国の要人発言を特に注意してみていく必要があると思います。

 そして、米ドルを軸に、同じように米国株も動いているのか、米長期金利も同じ方向へ動いているのかを確認し、その他の市場も同じように動いていれば、ポジションを持ちやすい、ということだと思います。

 たとえば、米ドルが売られているときに米国株が上昇し、米長期金利も下がっていれば、米ドル安が続く可能性があるため、米ドル売りをしやすい、ということになります。

 ただこれは、米ドル/円以外のドルストレートで言えることで、米ドル/円に関しては米長期金利をメインに見るべきだと思います。

米ドル/円&米長期金利 日足
米ドル/円&米長期金利 日足

(出所:TradingView

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今の米ドル安は一時的な動き。リスク回避に戻れば、米ドル高に回帰へ

 米国株に関しては、下降トレンドラインも超えてきているため、まだ反発局面だと思いますが、ただ中長期では戻り売りの相場だと思います。

 そのため、今の米ドル安も一時的な動きで、リスク回避の動きに戻れば米ドル高の動きに変わってくると考えています。

米ドルVS世界の通貨 日足
米ドルVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足

 主要3指数は下降トレンドライン(下降チャネル)を超えたところなので、すぐに米ドル高には戻らないと思いますが、今は戻りがどこまで続くのかを見る局面だと思います

 米長期金利も調整した動きが続いていますが、こちらも長期的には上昇していくと思いますので、そのときは米ドル高要因になると考えています。

 今は調整相場だと考えているため、この米ドル安の動きも継続しないと思います。

 米ドル/円は円安の動きもあるため、他のドルストレートと別の動きをしますが、こちらもまだもみ合いが続き、上がれば売りを、下がれば買いを繰り返す感じではないかと考えています。

 水準としても、前回のコラムに引き続き、下は125円付近がサポートゾーンになると考えています。

【参考記事】
米ドル/円は、125円まで下落する可能性も十分にあり得る。上昇が再開するまでには、まだ時間が必要か(5月24日、バカラ村)

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