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 雇用統計の結果はたいへん良いものであった。ADPの民間調査通りに、就業者数は予想を大きく上回る25万人の増加となった。失業率も良い。3.4％だ。こんな数字は見たことがない。完全雇用の水準である。しかもインフレに直結する平均時給はプラス0.5％と大きく伸びた。1年以上にわたるFEDによる利上げはまったく効いていないことになる。

 それでも年内利下げのシナリオは修正されるほどでもなく、短期債の利回りは上昇しても限りがあった。上がらないドル金利を見てのことか、米国株は大きく切り返し。ドル相場もあまり下がっていない。

 雇用統計が出るまでは、日本の連休中にはドル安が進んでいた。ドル円は133円台まで突っ込んでおり、米国株もずっと続落していた。それが反転してきたともいえよう。ドル円も米国株もこの数日で下げてきた分の、およそ半値戻しをやったことになる。

 私は雇用統計の結果を見てから手を出そうと考えていたのだが、それまでの下げを見ていたので結果が良いからといって容易にドル買いに向かっていけなかった。日本が休日中ということもあって、自分もお休みモードでいたのかもしれない。

 さて問題はこれからである。このタイトな雇用環境を見て、FEDは利上げサイクルの手を緩めるのか。本当に利上げ停止を迎えてしまったのか。年内利下げの消失の可能性も探っていかないといけない。

日本時間 15時00分

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