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 ドル金利の将来見込みが、だいぶ現実的なものになってきた。1ヶ月前までは年内利下げを100ベーシスポイントくらいまで織り込んでいたのだ。これはリセッションを含むかなりの景気後退が予想されたからだ。しかし目先にはいまだに何らの減速感の端緒も見られない。ここ２週間でドル金利の見通しは改善されて、年内利下げの度合いも２５ベーシスまでに縮まってきた。

 それをうけて為替相場ではドルが上昇。連続利上げ中ほどの勢いはないものの、着実にドルの価値が上がってきている。ドル円は140円台に乗せてきて、まだ達成感がない。まだ買い足りない感じである。

 私も前日の高値を超えたきたあたりから、ドル円のロング攻めを開始した。上がるのであれば140円くらいで止まると考える方が不自然である。またユーロ円も再び150円台乗せを目指している。円売りには心強い限りだ。しかしドル円自体は期待したほど伸びなかった。140円台にステイはしたものの、140.20あたりまで。

 どうやらマーケットは日銀の新総裁が当面は何にも政策変更をしそうもないと読んでいるようだ。当初は学者出身ということなので、酌し定規にやられるのではないかと思われて危惧されたものだ。どう考えても物価高による生活苦が目立ってきているときに、労賃の健全な上昇が見られないなどと言っていられないことを重視すると思われたのだ。

 しかし時間が経過するとともに本人の発言によって主張がはっきりしてくるに及んで、政府の意向に反することをしないのではないかと考えられるようになってきた。日銀の独立性はさておき、ひょっとしてたんなる御用学者なのではないかとの憶測もある。せっかく金融政策の正常化を期待していたのに、環境にかかわらずもっと現状の長官和作が続くことになるかもしれない。それが最近の急激な株高、円安をもたらしてもいるのだろう。

日本時間 16時00分

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