先週の急落はクロス円の買い場だった
みなさん、こんにちは。
マーケットは先週のコラムでご紹介させていただいたとおり、米ドル/円とクロス円の買い場の提供だったようで、今週は米ドル/円、クロス円は反発。
米ドル/円は14日に一時137.25円まで大きく値を下げたものの、植田日銀総裁が「物価目標との距離不変なら、緩和継続姿勢も変わらず」とコメントしたことから、米ドル/円は一気に反発しました。
(出所:TradingView)
日経平均株価がなんとか3万2000円台を維持していることもあり、19日の米ドル/円は一気に140.00円レベルまで値を戻しています。
米ドル/円は140円のオプションにも注目
ただ、米ドル/円の140.00円にはオプションのストライク(権利行使価格)がまとまっていて上げ渋り、高値は139.99円止まりです。
オプションストライクは、本稿執筆時点で下記の通り。
米ドル/円: 140.00円 (20億6000万ドル)、 144.00円 (15億2000万ドル)、138.25円 (5億7000万ドル)
注目のストライク: 140.00円(16億6000万ドル・期限7月24日)、 145.00円 (8億4000万ドル・期限7月24日)、 137.00円 (7億7100万ドル・期限7月21日)
米ドル/円は140.00円に37億ドル程度まとまっています。
友人によれば140.05円レベルにもストライクがあり、140.00円レベルでトータル約40億ドル程度あるようです。
本日(7月20日)のニューヨークカット(米国ニューヨーク市場での通貨オプションの権利行使の期限時刻、日本時間23時)で一部減りますが、当面140円を大きく超えるのは難しいかもしれません。
★ザイFX!で人気の西原宏一さんの有料メルマガ「トレード戦略指令!」では、タイムリーな為替予想や実践的な売買アドバイスなどをメルマガや会員限定ウェブサイトで配信! メルマガ登録後10日間無料です。
主要通貨すべてで米ドル安が進行中
そもそも今月の米CPI(消費者物価指数)の発表をきっかけに、下図のように円も含め主要通貨全てで米ドル安が進行中です。
米ドル/円の行方を決定するのは来週の日銀金融政策決定会合を待たないといけないのでしょうが、スイスフランを筆頭に、主要通貨全てで米ドルが下げている局面では米ドル/円の戻しも限定的。
当面米ドル/円は134~142円のレンジで乱高下といった展開でしょうか。
結果、僕もスイスフラン/円を筆頭としたクロス円はロング(買い)を構築するも、神経質に乱高下する米ドル/円には手をだしていません。
では次に今月主要通貨の中で最も米ドル安に傾斜している米ドル/スイスフランをチェックしてみましょう。
★ザイFX!で人気の西原宏一さんの有料メルマガ「トレード戦略指令!」では、タイムリーな為替予想や実践的な売買アドバイスなどをメルマガや会員限定ウェブサイトで配信! メルマガ登録後10日間無料です。
最強通貨スイスフランは170円に向けて続伸中!
このコラムで再三話題にしているスイスフラン。
まず、今月は米ドル/スイスフランで重要なサポートを割り込んできました。
下図は米ドル/スイスフランの四半期足です。
(出所:TradingView)
米ドル/スイスフランは昨年10月以降、続落を演じていますが、過去数カ月米ドル/スイスフランの重要なサポートレベルであった0.8750フランがどうしてもブレイクできず、安値圏でもみあっていました。
しかし、今月12日にマーケットはそのサポートレベルを突破。
次の安値のメドはまず、2015年の0.7406フランということになります。
一方スイスフラン/円は今月も続伸。
先週一度158円中盤まで反落したのが買い場の提供だけに終わり、19日は一時163円台まで続伸しています。
(出所:TradingView)
過去のコラムで何度かご紹介させていただいているので、スイスイフランの強さについては今週ふれませんが、中期でのスイスイフラン/円は170円レベルまで続伸すると考えています。
米ドル/スイスフランが重要なサポートを割り込んだこともあり、170円に向けて続伸するスイスイフラン/円に注目です。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)