日経平均は節目の3万4000円を超えられず反落
みなさん、こんにちは。
昨年の米ドル/円は米2年債利回りと強く連動しており、米2年債利回りの急騰とともに米ドル/円は35円も急騰しました。
しかし過去のコラムの通り、今年の米ドル/円は日経平均との相関性を強めています。
実際、7月6日に米2年債利回りが5.1176%と急騰しましたが、米ドル/円は145円も超えられず。
この時点で、マーケットは「今年の米ドル/円は米金利よりも日経平均との連動性を強めている」ことを再確認します。
その日経平均ですが、先週からETFの換金売りの影響もあり大幅に反落し、米ドル/円も急落しています。
では、次に米ドル/円のドライバーである日経平均の動きを確認してみましょう。
ダブルトップを形成したが調整局面にすぎない
日経平均が調整色を強めたのが、今月末の日銀金融政策決定会合で7月のYCC(イールドカーブ・コントロール)修正を予想する報道が相次いだこと。
加えて、日銀の内田副総裁のインタビュー記事もあり、日銀の政策変更期待が高まり、日本の10年債利回りも上限の0.5%へ向けて上がってきたことが要因。
下図は日経平均の日足です。
(出所:TradingView)
6月19日(月)に3万3772円をつけ、反落。
もう一度反発したものの、高値は7月3日(月)の3万3762円止まり。
結局、節目の3万4000円を超えられず、調整色を深めてきています。
ただ前述したETFの換金売りの影響は限定的であり、日経平均の下落は調整局面に過ぎません。
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日経平均が米ドル/円の鍵を握る
為替も同様です。
欧米勢を中心に日銀への思惑が高まると、今回のように円が買われやすくなることは過去半年、頻繁に起こったことでもあります。
日銀金融政策決定会合が近づくと政策変更期待が高まり、日銀が動かなければ円安が再開するといった流れ。
各主要銀行の見方も分かれていますが、短期では三菱UFJフィナンシャルグループのように9月末時点で136円と予想している銀行も。
ただJPモルガンのように年末152円と、中期では米ドル/円強気派が多数。
今年の日経平均は年初からすでに8000円強上げており、調整が必要だったことも確か。
マーケットも145円台での日銀の介入懸念が高まっていたため、米ドル/円の143~145円での米ドル買いが増えていたわけではありません。
ただ、今年円安を牽引してきた英ポンド/円、スイスフラン/円といったクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)が高値圏であったため、日銀報道をきっかけにクロス円の利益確定が相次ぎ、それが米ドル/円を反落させたともいえます。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
筆者も長期に保有してきたスイスフラン/円の買いをいったんスクエアにしています。
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28日の日銀金融政策決定会合前後が米ドル/円の買い場になるか!
今回の調整が日本株や為替にとってようやく買い場のチャンスが訪れたと考えています。
タイミング的には、今月(7月)28日(金)の日銀金融政策決定会合前後が米ドル/円のいい買い場になると考えていますが、米ドル/円が日足の一目均衡表・雲の上限である138.00円レベルに反落してきたため、日経平均の動向を横目に米ドル/円の買い場を模索中。
(出所:TradingView)
米ドル/円、クロス円の動向を探るため、引き続き日本株の動向に注目です。
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