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 FOMCの結果はかなりハトは的なものに映った。政策金利に変更なしというのは予想通りだが、声明文の中でメンバーらが予測するドットチャートでは以前と比べて2024年末までは50ベーシスも利下げ幅が進んでいるのだ。

 この３ヶ月でよくも50ベーシスも進んだという感心の方が先行した。またパウエル議長の会見内容もベースは変わらないとはいえ、利下げの議論をしたことを認め、利下げは可能性ではなくタイミングを考える段階だと言うことを表明したのだ。

 これらは市場観測にとっては期待に添ったものだった。それをうけて米ドル金利は短期も長期も急低下。ドル相場も下落。ドル円は142円台まで差し込んだ。そしてダウ平均は史上最高値を更新してきた。FEDの姿勢が本物であるならば、米国株は自然な金融相場の動きだが、ドル相場の方がまだまだ下げ足りない感じである。

 そういうわけでドル円はとても重い。本日の東京時間で、先日の植田発言で落ち込んだレベルである141円台を突き破って140円台に片足だけ突っ込んだ。来年の利下げ３回分が確定ならば、こんなものでは済まないだろう。今年の年末までの残り日数だけで、135円台を割り込んでも不思議はないくらいだ。来年の早々には120円台を下回ってもおかしくはない。それだけ大きな材料なのだ。

 今晩はECBが注目を集めている。やはり米ドルと同じく利下げが期待されていることは変わらない。ドイツ景気がとても悪いといいながら、ドイツ株は史上最高値を更新これでは本当に景気が悪いのかと疑ってしまう。大企業に限ったにしても、ドイツ企業は儲かって仕方がないところなのではないか。これでECBも市場に金利先安感の期待を持たせることになると、ユーロドルのボラティリティが激しく上がっていくことになりそうだ。

日本時間 15時20分

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