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 ＦＯＭＣの結果はほとんど予想通りだった。金融政策に変更はなく、声明文では追加利上げの可能性に関する文言が削除された。パウエル議長の会見ではそろそろ利下げに転じる頃合いだとし、年内にも利下げがあるとした。

 国内景気がスローダウンしない中であっても利下げを進めるというのは、一歩踏み込んだ見解である。2024年のGDP見通しがプラス1.8％のところ、この１年以上はそれを上回っている。そのようなデータであっても、利下げはするというのだ。景気の過熱感が加速しても無視するというのだ。

 一方で３月利下げの観測を打ち消すことも忘れなかった。次回会合まで正味あと１ヶ月しか残っていないのに、利下げを正当化するようなデータ群がそろうとは思えないからだろう。市場の行き過ぎた利下げ期待を冷ます必要もあった。

 FOMC前までにはかなりの利下げ期待でドル相場は軟化していた。アジア委時間には147円台だったドル円も、ニューヨーク午前には146円台のミドルまで売り込まれた。FOMCの結果が出てからは146円台の前半まで押し込まれた。３月利下げを否定されたことで、すぐにドルのショートカバーが入ったが、やはり年内利下げは確実だと言うことで再びドル売りに。パウエル議長が景気に対して強い自信を見せたことから、ドルは買い戻された。

 結局、ドル相場としてはどっちつかずだった。また方向感を見極めるには、マーケットの消化具合を追っていく必要がある。

日本時間 15時20分

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