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 雇用統計はすこぶる良かった。就業者数が良くて、失業率も悪化するという見込みが高かったのに、失業率まで改善していたのだ。これでは当面は利下げする必要性が完全になくなることになる。

 それを反映してドル金利、とくに短期金利は急激に下げて、年内の利下げ見通しは2回値まで縮まった。長期債もニューヨーククローズに至るまで売られ続け、安値圏で引けた。つまり長期金利は高水準で張り付いたままで週を終えたのだ。

 利下げ見通しが低下したにも関わらず、米国株は前日の大幅下げの反動もあって大きく切り返した。地政学的リスクの高まりを含んで週末を越えるというのに、気にもしていないかのようなリスクテークぶりだった。

 指標が出た直後からドルは強ぶくんで、ドル円は再び152円台をトライする動きとなった。ユーロドルも1.08台を割り込んでできた。しかしドル高の局面はニューヨーク時間の午前中で終了した。午後はドル相場が下がりはしなかったが、動くことなく上がりもしなかった。

 今週は週の後半から重要指標が出てくる。すでに6月利下げの可能性はなくなってしまっているが、それでもそれを確実にするためにも見てみたいという意気込みが強い。雇用が悪化してこない中で、インフレ率が多少の鈍化を示しても、そこから積極的な利下げ論は展開しにくい状況ではある。

日本時間 15時00分

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