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 FOMCでは足元のインフレ加速に対してどのように表現してくるかであった。年内の利下げの見込みを完全に無くすような言い方になるのか。それとももっと柔らかく、利下げにはまだ可能性があるとするものなのか。結果から見れば、パウエル議長の会見内容はかなりハト派に寄ったものと映った。

 利下げを主張したいが、利下げを嫌がるメンバーがたくさんいることをほのめかしている。それで間を取ったような言い方にならざるをえないのだ。利下げには時間がかかるとして６月利下げはなくなった代わりに、利上げはあり得ないとして一部に出ている再利上げを牽制した。目に見えて変更したことはQTのペースダウンくらいか。

 これらの結果を受けてドル金利は低下、米国株は上昇した。ドル円相場は157円台の後半を脱したものの、依然として157円台にステイしていた。ここで落ち着くものと思われたが、早朝にドル円に介入らしきフローが入ってきて、ドル円は153円台の前半まで急落した。

 日本政府としても本来ならば介入はFOMCが終わってからの挙動を見てからやりたかったのだろう。それが連休中に160円台まで行ってしまったので、やらざるをえなかったのだとも言える。

 153円台まで突っ込んだのは、29日の安値を下回っているので、介入であるならば押し下げ効果はあったと言える。しかしその後はドルを買いたい人の意欲をそそって、155円台まで値を戻してきた。その戻しも早いといえば早い。どうせ介入は効かないと思いつつも、こうまで戻しが早いと時間稼ぎの役にも立たない。私もそうした戻しを狙ってのドルロングを仕掛けては素早く逃げるのに徹しているのだが。

 これでマーケットは雇用統計に向けての様子見となった。また金曜日の夜にはドル円は157円台で迎えることになるのかもしれない。

日本時間 15時50分

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