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米ドル/円は156円台後半まで戻した後に大崩れ
日本時間5月2日(木)の為替介入以降、ジリジリと円安が進んでいましたが、昨日(5月15日)の米CPIの結果をきっかけに、米ドル/円は大きく崩れています。
(出所:TradingView)
これは、直接は米国のCPIの結果が原因ですが、その元にあるのは、為替介入の影響だとみています。
先週のコラムでも紹介しましたが、4月29日(月)と5月2日(木)で9兆円程度の為替介入が実施されたと思われます。
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2022年に行われた為替介入の総額が9兆1000億円でしたが、それと同等の金額の米ドル売り・円買いがマーケットに放出されました。
9兆円という金額は、年によっては貿易収支1年分にも相当する金額です。これだけの金額の円買いが入ると、当然マーケットの需給は歪みます。端的に言えば、9兆円分の円売りポジションが積み上がったと考えてもいいかと思います。
そうなると、長期的には影響は小さくても、短期的には市場の動きに影響を及ぼします。2022年もそうでした。介入の後、円安の流れが止まりました。今回の為替介入の後、再び円売りが進みましたが、市場が歪んでいる分、円売りポジションが溜まりすぎてしまったのだと思います。
ですから、米ドル/円も156円台後半まで持ち上げましたが、限界がきて、投げが起きているということだと思います。
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米ドル/円は153円台を買い場・156円台は売り場に設定
米国のCPIは、年率(前年同月比)で+3.4%と前月(+3.5%)より+0.1%低下しましたが、予想通りの結果でした。前月比だけが+0.3%と予想の+0.4%を下回っていましたが、これは本来は誤差の範囲内の違いです。
それでも、これだけ米ドル/円が反応してしまったのは、歪みの影響が大きいと考えています。ただ、だからと言って、円高になるような環境にあるわけではありません。
(出所:TradingView)
あくまでも、ポジション調整の域を出ないと思います。その前提で考えると、今後は、方向感のない乱高下が続くと考えざるを得ません。
米国の利下げは早くても9月、日銀の金融政策の変更も今後1~2か月の間にはないと考えると、金利差を背景として円売り需要は今後も続くと思いますので、あくまでも円売りポジションを基本戦略としつつ、エントリーはポジション調整の円買いが起きたタイミングを狙っていくということが重要です。
米ドル/円は153円台を買い場、156円台は売り場というレンジ設定の元でトレードをやっていきます。
(出所:TradingView)
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メキシコペソ/円は金額を抑えて買い継続
なお、メキシコペソ/円は変動してはいますが、金額を抑えておけば気にならない程度の動きですので、買いポジションを保有してスワップ金利稼ぎを継続していきます。
(出所:TradingView)
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